2013年7月28日日曜日

no.501 my thought

ツアー、ファイナル。
今日から代々木に入っています。

朝から湿度の高い蒸し蒸ししたお天気。
コンサートが始まる夕方辺りから一天にわかに掻き曇り、コンサート中、都心はすごい雷雨
だったようです。
青山のホテルに向かうタクシーに乗った時にも、まだポツポツと雨が降っていました。


いま23階から見る空はすっきりと晴れ渡り、ホテルの部屋でひとり。

息子は今頃、志賀高原のホテルでどういう合宿生活を送っているのやら。
明日でファイナルとなる15周年コンサートのこと。
5月に逝ってしまった知り合いのこと。
最近、スッキリせず、身体の中にドロドロの液体がたゆたっているかのような自分。
メタモルフォゼするのをギリギリで踏みとどまっているかのような感覚。

近い未来のこと。
はるか遠い将来のこと。

そんないろいろな想いが、窓ガラスに映る夜景に重なって、雲の様に流れていきます。

どこへ。どういう風に。そして、誰と共に。


2013年7月25日木曜日

no.500 shinjiuku

朝、6時起きで息子を新宿センタービル前へ。
今日から志賀高原へ塾の合宿に出かけるのです。
出勤時刻と重なるし首都高速は混むと大変なことになるので早めの出発。
バス乗り場にはたくさんの親子連れが集まっていました。

新宿。
ほんと来ない街になってしまったけど、この近くの中野坂上に住んでいたことがあるので、
私にとっては懐かしい土地でもあるのです。
京王プラザホテルの駐車場に車をとめロビーを歩いていたら、なんだか色々と思い出して
しまった。


息子は知らない人達ばかりなのでちょっと緊張していたようでしたが、バスに乗った途端、
超リラックスでお隣の男の子と早速おしゃべり。
こりゃ大丈夫だな、と一安心です(笑)

ある意味ここに集まったお子さん達がみんなライバルって見方もできるんだけど、なんだか
みんなの顔や表情を見ていたら、全員が頑張って受験を乗り越えて、それぞれの素敵な人生
を歩んでいって欲しいな、なんて思わず願っている自分がいました。
次世代の日本をよろしく頼むよ。みんな、少々のことでへこむなよ!...的な。

全ての生徒さんにとって実り多い六泊七日の合宿でありますように。
いい夏休みの想い出になりますように。

そして...願わくば偏差値ちょっと上がりますように(笑)


2013年7月23日火曜日

no.499 the memory of colours

午後の雷雨はすごかったですね。
一時、目黒川にも警報が出てたとか。
東京は、最早、亜熱帯区域にカテゴライズすべきなんじゃないのかしら...?
私の住まいは郊外にあるため地面も多く、高台にある自宅近辺はあまり水の被害は考えない
でいいんだけど、川沿いにお住まいの方は急に水位が上がると本当にコワイですよね。

そんな自然がいっぱいのここらでは、いま百日紅(さるすべり)の樹にお花が満開です。
百日紅は、白い花、うすいピンクから濃いピンクの花まで色々な種類があるようですが、
私は青い夏空に映える濃いピンクの花が好き♡
あまり大きくならないので庭木に適してると言われていますが、ご近所のお庭には樹齢何十
年かの大木もあったりして。
うちにも植えたいな〜。濃いピンクの百日紅。

私はあまり小説は読まないのですが、好きな女性作家のひとり、梨木香歩。
彼女の「家守綺譚」という素敵なお話に、気だてのいい「百日紅の精霊」が登場します。
あちらとこちらが、曖昧に溶けあっている不思議なお話。
見えない世界をゆるやかに認識することで、物語はなんと立体的になることか。


一昨年の真夏、奈良公園の緑に美しいコントラストを加える「百日紅」
鮮やかな色彩の記憶。


2013年7月22日月曜日

no.498 kin-koku

さきほど大阪から戻りました!
帰りの新幹線の中で本当に懐かしい友人に会い。
スターダストレビューのサポートメンバー、キーボードの添田啓二さん♡
「まさかこんな所で会うなんて...。」とお互い思っているからでしょう。
あっけにとられて、しばし見つめ合ってしまったのには笑ってしまった(笑)

そんな心和む出会いで締めくくられた大阪 2days。両日とも大盛況でした!
ネットで批判めいたことをいろいろ言う人がいるけれど、そういう人は一度コンサートを
観てから言って欲しいなぁ...なんて思う。
メディアって、うかうか信じると判断を誤ることがあるから本当にコワイ。
自分なりの審美眼を、ぶれないコアな観察眼を、これからは、ひとりひとりが持ち合わせ
ていかないとね。取捨選択。
何が本当なのか、そして自分にとって何が必要なのか、わからなくなってしまうから。


1泊の大阪でしたが、やっぱりお夕食は上海家庭料理、京橋「金国」
気の置けないメンバーと、地方最終日の夜に行って来ました。
イカと高菜の炒め物、海鮮おこげや玉子と豚肉、キクラゲの炒め物、などなど。
相変わらずの美味しいお料理を頂いてきました〜♡

締めは名物の金国ラーメン♡
ずーっとあったかいラーメンが食べたかったから嬉しかったです!


2013年7月20日土曜日

no.497 the transformed watermelon

銀座、千疋屋のピラミッド型すいか。


北海道、月形町産。お値段はなんと!! 10万円っ!!

どんな人が買うのかな〜?


no.496 today's breakfast on the train

昨日の夜、セルフのガソリンスタンドにAMEXのカードを置き忘れ...。超ブルー...。
小さい頃からあまり忘れ物とかしない質だったので、なんかショックです(泣)
反動で、今朝は朝からすごく慎重になってなってしまいました。

姉が西荻の「ポム・デ・テール」のベーグルを昨日お土産に買ってきてくれたので、これが
今日の朝食がわり。ダブルチョコとシナモン・アップル。
新幹線で読書しながら頂きます。


そう言えば、今日、息子は初めて自分だけで乗り物を乗り継いでひとりで塾に行く日。
昨晩はちょっと心配でしたが、もうそろそろ手が離れていくべき時なんだね。

ここ何年かは息子中心の生活だったけど、わたしもだんだんと子離れして、自分の道を再び
歩いて行きたいなーなんて思うのです。

2013年7月19日金曜日

no.495 ta-chi-ba-na 2

あー。やっと衣替え終わった...!
着るもの、着ないもの、いるもの、いらないもの、捨てるもの、人にあげるもの。
MAWAというドイツのすぐれもののハンガーを買ったので、それに衣類を掛けかえて汗だく
でした。
息子は通知表を持って帰ってきて明日から夏休み。
通知表が思いのほか好成績だったので、ちょっとご機嫌(笑)
今は姉と西荻窪の整体(肩がこるんだって〜!?)に遠路はるばる出かけ、2匹のネコもスヤ
スヤと眠っているので、うちの中は本当に静かです。

先ほどの「橘」の図案から、いろいろなことが思い出され...。
奈良、法華寺の十一面観音立像は、光明皇后の面影をうつしたとも、檀林皇后のお姿をうつ
したものであるとも言われています。
この嵯峨天皇の后、壇林皇后の出自が橘氏。
皇后になられる前のお名前は橘嘉智子(たちばなのかちこ)
絶世の美女であったと伝えられ、人格卑しからず才能豊かで類まれなる麗人だったとのこと。
仏道に深く帰依し、教育にも、施しにも尽力を尽くしたと伝えられています。


でも最もすごいのは、亡くなった後の自分の遺体を埋葬させず、街中の辻に放置させて
「この世の無情」を身をもって庶民に示したという説話があること。九相観図。
当然、美しかった遺体は徐々に傷み、犬や鳥に食べられ白骨化していきます。
風葬。...壮絶。
「人間は犬に食われるほど自由だ」と言ったのは藤原新也だったっけ。

私が法華寺を訪れたのは、もう何年も前の身が切られるように寒い真冬の午後。
畳敷きの堂内はほの暗く充分寒いはずなのに、冷たい風にさらされてきた身体には何故か
ほっとするような温もりが満ちているようでした。

源平藤橘と言われる貴族の四派のひとつ、聖武天皇に言祝がれた橘の一族は、この突出した
佳人、壇林皇后以降、日本の歴史からすっかり消え去ってしまいます。

そして、時は流れ...。
残っているのは、柔らかい面差しの美しくふくよかなこの観音像のみ。


no.494 ta-chi-ba-na

毎月第一木曜日と第三木曜日の午前中は金継ぎのお稽古。
少しずつ手順も覚えて、昨日で二枚目の継ぎが終わりました。
今回は「金」で継いでみましたが、出来はまだちょっと納得いかず...(苦笑)
こうして幾つも幾つもこなしていくことで、段々と技術がこなれていくんでしょうね。
まだまだだなぁ...。


ところでこの伊万里の図柄は橘(たちばな)
日本古来の柑橘系の樹木として古くは万葉集にもその名が見えます。
一昨年の夏に息子とも訪れた京都御所の紫宸殿の傍らには、右近橘/左近桜(お雛様でも
そうですね!)が植えられ、この樹が桜と共にどれだけ大事にされてきたかが伺えます。

古今和歌集に
  「さつき待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする(読み人しらず)」や

万葉集に
  「橘は実さえ花さえその葉さえ枝に霜降れど弥常葉の樹(聖武天皇)」などがあり

常に青々と繁るその樹の様子から「永遠」を表すお目出度い言葉、若々しさの代名詞とされ
てきたようです。
特に聖武天皇の詠まれた「橘は...」のうたは、天皇が橘の姓を賜った葛城王一族の行く末を
言祝ぐために読まれたとされ、3回続く「さえ」の連呼によって独特のリズムがあり、私は
なんとな〜く好きなのです。


2013年7月17日水曜日

no.493 summer greeting

佐賀県の大川内山(おおかわちやま)の光山窯から暑中見舞いのお葉書を頂きました。
仕事で福岡に行った時、何日かお休みをとって、車で佐賀、熊本、長崎をまわったことが
あって。
その時に窯にお邪魔して以来のおつきあい。

大川内山は伊万里のふる里と呼ばれ、本当にのどかでいい所です。
ネオンもパチンコ屋さんもアコムも大型スーパーもない街。
昔は日本中、こういう景色だったんだろうな。
今頃は、蝉の声と風の音と緑と蚊取り線香の香りに包まれて、正しい「日本の夏時間」が
ながれているんでしょうね。


お葉書の中に「風鈴まつり」のご案内がありました。
ガラスではなくて磁器の風鈴。
家々の軒にいくつもいくつもつり下げられ、山間のこの地に吹く爽やかな風にのって、
遠くから近くから涼やかな音色が聞こえてくるんでしょう。


ここのところ、ひどい猛暑だったので、尚更そんな心和む「夏」が恋しくなります。
風鈴まつりは8月31日まで。

行ってみたーい♡


2013年7月16日火曜日

no.492 bergamot

最近、週一回の割合でオイル・マッサージに出かけています。
仕事が週末に集中しているのと、ストレス発散、そして平日にわりと長く空き時間がある
ので時間の有効利用もかねて。


今日の精油はベルガモットを中心に、あと二種類ほど組み合わせてもらってみました。
ベルガモットは興奮している神経には鎮静作用が、落ちこんでいる時には高揚効果がある
ハーブだそうです。
あと消化器系を整える働きも。
広島滞在中、身体の不調(特に胃腸)に悩まされたので、まよわずこれに決めました。

今日はホットストーンもやってもらったの。
身体がじんわりと温まり、オイルの浸透も良くなるんだそうです。


強めのマッサージをリクエストして何も考えずに横になっていると、半覚醒の状態でただ
そこに「在る」だけの自分になり。
無になる時間って、怒りや心配や困惑、そういった負のコンテンツをリセットしてニュー
トラルな状態にしてくれるのね。

なので、今夜はなんだか穏やかで優しい自分でいられるような気がします。


2013年7月14日日曜日

no.491 happy happy birthday ♡

今日はコーラス陽子さんのお誕生日!
バンドリハーサル終わり、ステージ上でサプライズの happy birthday ♡

広島で有名なフルーツタルト「MARIO DESSERT」のバースデーケーキでお祝い。


陽子さん。お誕生日おめでとう〜♡

素敵な一年でありますように!


no.490 today's dinner

広島。義男さんお気に入りのお好み焼き屋。ちづ。


8人前の出前の注文が入っていました。
大きさをくらべるために、エンリケさんのたばこの箱を置いてもらってみた。
すご〜い。でか〜い。
このあと、とっても上手に裏返し技が披露され....。さすがプロフェッショナル〜♡
おもわず拍手(笑)



雨の後の広島は湿度が高くムシムシの夜。


2013年7月13日土曜日

no.489 upper deck tokyo

今日から広島です。
三連休で空港の駐車場に車がスムーズに入れるかどうか心配だったので、早めに自宅を出て
羽田空港へは2時間前に到着。

払い戻しやら乗車変更の手続きをし終わって、第二ターミナルでほっと一息。
upper deck tokyo と呼ばれるこのエリアは、世界各国の家具ブランドから200種類もの「椅子」
が集められ、誰でも自由に座ってくつろぐことができます。
イームズや柳宗理などの数十万する椅子もあり、いろいろ座ってみるのも楽しいかもね。


暑いのになぜかホットドリンクを頼むくせがあり。
今朝の一杯は「チャイ」でした。


広島は思ったほど暑くない。
ヒートアイランド現象と高気圧で関東甲信越が異常なのかも...。

いまはグリーンアリーナの楽屋で待ち時間。
ねむ〜。


2013年7月12日金曜日

no.488 memento mori

チベット高気圧。
そんな意外な単語を聞いたら、長じてから興味を持ったチベット仏教のことが頭に浮かんで
きました。

ダライ・ラマ。五体投地。マニ車。ラマ僧。バター茶。ポタラ宮。そして...死者の書。

興味はありながらも、もう一歩踏み込んで、そこに自分を浸しきってみるってことがどうし
てもできなかった世界。


わたしの心の奧底で

kokoni kite wa ikenai yo.  kono mon o hiraitewa  ikenai.  mada soko de nasubekikoto ga arudarou.

そんな声が響いては消え、響いては消えていきます。

memento mori(メメント・モリ)

それでも、常にこの言葉と共に現世を歩いていくべきだと、いつも思っているのです。


no.487 american cherry

ここのところ毎日暑い...。
館林39.5℃って...それ発熱時の体温じゃないの。
なんでもチベット高気圧と太平洋高気圧が、ダブルで日本列島を覆ってしまった結果の猛暑
なんだとか。
チベット高気圧って初めて聞いた...。

昨日は陽が陰った夕方から、比較的近くにあるコストコに行ってきました。
いつも通り、必要なものをスイスイとピックアップして1階のフード・エリアへ。
冷え冷えの冷蔵空間に魅かれて野菜室をのぞいたらアメリカン・チェリーがドーン♡


さっそくお買い上げ(笑)


2013年7月9日火曜日

no.486 happiness

全身オイル・マッサージに行っちゃったもんねー。
好みのオイルを三種類組み合わせて、すみずみまでリンパを流して頂きました♡
2時間半の至福のとき。
でも半分は寝てたかも(笑)


息子の塾の待ち時間の私の密やかな楽しみ!
また来週も行っちゃうんだもんねー(笑)


2013年7月8日月曜日

no.485 ice coffee

今朝は朝から暑〜い。
昨日の夜に仙台から戻り、日中は真夏日だったことを家族から聞いて眠りにつきましたが
今日も朝から汗をかいて起きました。
うちはネコがいるので、1階は常にドライにしてエアコンはフル稼働。
2階の部屋は、窓を開け放して風を通していますが、今日の午後は冷房にしようかな。
エアコン、あんまり好きではないのですが。

夏日というのは気温が25℃以上の日。
真夏日というのは気温が30℃以上の日のことなんだって。
いよいよ夏到来ですね!


ベランダの木陰でアイスコーヒー。
暑くって何を考えるのも面倒なのだ。


2013年7月7日日曜日

no.484 kondou-shoten Sendai

昨日から仙台に入っています。
ひさしぶりの北への列車。森の緑が綺麗です。

1日目の夜は国分町の近藤商店♡
ここは音楽のセレクションも抜群で、お料理もすごく美味しいイカした飲み屋さんです。
看板も掲げず、口コミだけでお客様が集まるお店。
特に音楽業界の人達のお気に入りで、コンサート終演後にアーティスト達が好んで訪れる
お店なの。


今夜の店内の映像はポール・マッカートニー&ウィングス。
そして昔のジェフ・ベックやらスティングやら、ブルース・スプリングスティーンやら。
以前ここで、マディ・ウォーターズとローリングストーンズのミックとキースのライブハ
ウス映像を見たことがあって、思わずお酒を飲む手が止まったことがありました(笑)

野菜サラダ。このとうもろこしの芯のくりぬきはどうやるのかな。


この他にもゴーヤチャンプルやら蔵王チーズやらタンシチューやら絶品が...。そして...。

この酔っぱらいたちぃ〜(笑)


たくさん飲んで食べて表に出たら、うっすらと夜が明け...。ひさびさに朝帰り。


2013年7月5日金曜日

no.483 promenade of a rainy day

先日、青山の根津美術館へ行って来ました。
常設展に加え、山口県萩市にある浦上記念館所蔵の東洋陶磁器と浮世絵の展覧会。
中国や朝鮮陶磁器を中心にした展示は、骨董好きにはたまらな〜い♡
藍や彩色の美しさ。また造形の少しかしいだところも、なんと言うか奥ゆかしくて。
なかには12、13世紀のもの、またはそれ以前のお品もあるのに、ほとんどが完品。
しかもすべて個人のコレクターによる寄贈というからすごい!
金継ぎのお勉強にちょっと「直し」も見たかったのですが、それは骨董市に譲りましょう(笑)

根津美術館は都心にありながら、緑に囲まれた居心地のいい場所。
平日だったので空いていて、展示品をゆっくり観て回ることができました。
常設展の仏頭。

お庭にあるカフェでケーキ。
目にしみるような美しい緑と、情緒豊かに降る雨をみながらケーキでひとやすみ♡


そのあとは、雨に濡れずに散策できる場所、ということで、いま話題の丸の内「KITTE」
に行って来ました。
あのブルーノ・タウトも絶賛したという1933年に建てられた旧東京中央郵便局をリノベー
ションして、今年3月にオープンしたショッピングモール。
館内の店舗もセレクトショップが中心でインテリジェンスあるチョイスをしてるみたい。
高い吹き抜けのある素晴らしい建物。海外にいるようです。


窓から新しくリフォームされた東京駅も見えます。
こちらの設計は辰野金吾。元々は1914年の建築。こちらも素晴らしい!


こういった大型の建築物もさることながら、小さい木造の建物であっても、古いものを慈
しんで残していくことは大事ですね。
時を経てきた古い物たちは、そこはかとなく愛おしいもの。


2013年7月4日木曜日

no.482 pernod & pernod absinthe

ひさしぶりにペルノの水割りを飲んだ名古屋の夜。
その時の写真をアップしてコメントを書こうとWikiなどでペルノの項目を見てみると、私の
考えていたペルノのイメージとはだいぶ違う事実があり、ちょっとびっくりしました。

昔「アブサン」というニガヨモギを主成分にしたお酒があり、これが大人気。
ただ、アルコールの度数も強く、幻覚、幻聴を引き起こすとされて多くの国で20世紀初頭に
製造中止になったとのこと。
それに味が良く似た代替え品としてペルノ社が作ったのが、アニス、コリアンダー、フェン
ネル(茴香/ういきょう)などを主成分にしたペルノ。
このペルノは「アニス酒」というカテゴリーに入りますが、アニスにリコリスやディルを加
えたものがプロヴァンス語で「混ぜ物」を意味する「Pastis/パスティス」という部類のお酒。
その代表格がリカールになります。
ふたつとも、アブサンとは別の種類のお酒だったんですね〜。


ちなみにアブサンはニガヨモギの含有量を下げて、アルコール度数50℃を下回ることを条件
に、今また製造が許可され復活しているようです。
だから同じくペルノ社から、「ペルノ・アブサン」というお酒も出ているのですが、これは
アブサンで、単なる「ペルノ」とは違うお酒。
私、長い間、混同してたかも。

そして、あのゴッホも「アブサン」の絵を描いています。
芸術家が好んでアブサンを飲んだのは、インスパイアされ、作品に命を与える飲み物だった
からなんですね〜。
私にとっては、夏の暑い昼下がりに氷を浮かべて飲む爽やかなイメージだったペルノ。
それに比べてアブサンからは、ちょっと退廃的な夜の香りがします。


いずれも、お水を加えると黄緑がかった白に白濁するのは同じ。
西洋には角砂糖をその上に乗せて、それをお水で溶かしながら白濁の変化を楽しむアブサン
スプーンなるものや、お水を徐々に加える専用の器具なども存在していて、ヨーロッパには
この種のお酒を愛好する人がとても多いらしい。
大人のための「飲み物」