2018年12月28日金曜日

no.1198 one day in paris

今日は寒いですね。寒波の年末。
いまはカウントダウンライブの為のリハーサル中。通しリハ前の休憩時間です。
ちょっと夏の思い出に戻ってみようかな。

これは。ある日のパリの朝食。
普段あんまりちゃんとした朝ごはんは食べない私ですが、息子が一緒だとやっぱりまずい
かなぁ、なんて思い。今回の旅は比較的きちんと食べました。その分、夜は控えめに。
フランスはどこに行っても乳製品が豊富に食卓にのぼります。パンさすがに美味しかったー。


一応ね。夏休みなので。名所はいろいろ行きました。
早朝のモンマルトルのサクレ・クール寺院。ここは治安があまり良くない地域。
寺院へ登る路上で賭け事をやっていて、でも警察官の姿が見えた途端にパッと誰もいなくな
り。その速いこと速いこと(笑)
そうそう。息子はミサンガを売りつけられそうになってました。いらない、と英語で言って
いたのですが、あんまりシツコイので「いらないって言ってるでしょ!」と日本語で言った
らヒュッと手を引っ込めてました。
日本語や中国語の怒る声って向こうの人は怖いんだって。友達が言ってた。


今回は地下鉄にすごい乗ったなー。パリの地下鉄は距離、大人子供に関係なく全て1.9€。
カルネ10枚セットをあらかじめ買っていたので、ほんと良く乗りました。メトロもトラムも。
地下鉄車内で本を読む少年。海外の地下鉄では絶対寝れないよって言ってあったので、何冊
も本を持ってきていて。普段読む時間がないせいか、よく読んでましたね。隠し撮り。


このMilomesnilという駅は8区にあります。この日はここから歩いて5、6分のところにある
私が一度行ってみたかったジャックマール=アンドレ美術館に付き合わせました。


ここは1869年に、銀行家エドゥアール・アンドレとその妻ネリー・ジャックマールが建てた
邸宅が美術館として公開されているところ。


イタリア・ルネッサンス、18世紀フランスなどの美術品の収集家でもあったご夫妻の収集品
が当時のままに飾られています。


奥様のネリーは有名な肖像画家でらしたとか。
結婚されたのはご主人の肖像画を頼まれたのがご縁だったそうです。卓越した審美眼がそこ
ここに。骨董品、美術品を探してお二人でよく各地を旅されたんだって。うらやましい。


私がここで一番好きだった空間です。
この壁紙の色も。レリーフも。少女の頭部の像も。置き物も。すべて。あぁ。いいな。


美しいですね。なんて美しい。こんな空間で暮らせたら。
亡くなった後もあまりに居心地が良くて、魂は天国に行かないかもしれませんね(笑)


夕方は。サン・ミシェルに戻り。ソルボンヌ大学側のサンエフレム教会で開かれるチェロの
独奏会に行きました。ゆっくりゆっくり。夜の帳が下りて来ています。ホッとする時間。


私はこの方の独奏会は2回目。前回と同じくバッハの無伴奏チェロから始まりました。
公演前の教会の内部のお写真。ほんの少しの観客。ほのかに灯るロウソクの灯りのもとで。


やはり今回も。この方。一曲目は興が乗らないのかあまりテンションが上がらない様子(笑)
息子にアンコールはもう一回バッハの無伴奏をやるから見てて、と言ったら本当にその通り
になったので二人でこっそり微笑み合いました。
終演後、出口のところでチェリストのTimothyさんがご挨拶に出てこられました。
教会でのライブ。アジア人の親子は珍しいのかもしれないですね。丁寧にご挨拶されました。

駅までの道。陽はもうすっかり暮れていて。暑かった夏の一日の終わり。


石畳の夜の道を歩きながら、さっき聴いたバッハのメロディが頭の中を流れていきます。


パリの街は。いつまでもいつまでも歩いていたくなりますね。この夏の。あるパリの一日。


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