暑い時には暑い場所へ。寒い時期には寒い所へ。
わたし、わりとこんな性癖があります。
先日、ボーイフレンドが大津の出張から戻り、京都駅フォームのものすごい暑さの話から
真夏に京都を旅した時に訪れた「河井寛次郎記念館」を思い出しました。
大正から昭和にかけて活躍した陶芸家、河井寛次郎。
島根のご出身ですが、京都五条に窯と住居を持ち、ご自分で設計された終の住処は、いまは
記念館として公開されています。
ご覧の通りのコンフォタブルな空間。
映画「男はつらいよ」のロケでも使われてたなぁ。
ちょっと気難しい高名な陶芸家(たぶんモデルは河井寛次郎。歌舞伎役者の先代片岡仁左衛
門が飄々と演じていました。)が例によってバガボンドの寅さんをいたく気に入って、この
おうちに居候させて…というお話の展開。
京都の町家らしく入り口からは中の広さは想像しにくいのですが、中庭には寛次郎はじめ
幾多の陶芸家の作品を生み出した大きな「登り窯」があります。
寛次郎が亡くなったあともいろいろな陶芸家に使われていたこの窯は、町中で火を扱うこと
を止めさせる条例ができたことで使用が禁止されてしまいました。
窯として使われる使命を果たし終えたいまは、豪快に火が焚かれ、次々と名品を焼き上げた
活気のあった昔を穏やかに物語っている。
窯の脇にある三畳ほどの小部屋。
このこじんまりとした茶室の様な空間で、油照りの夏も凍るような厳寒の冬も、ただじっと
作品が焼き上がるのを待つ時間。
暮らしが仕事。仕事が暮らし。
そんな生活をうらやましく思う。
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