2月に息子と道後温泉に行った時、最終日に松山から今治に入り「しまなみ海道」を通って、
瀬戸内海の大三島へ向かいました。
鎧や刀が好きな息子に、大三島の大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)の国宝館を見せたか
ったから。
ここには全国の八割の武具の国宝が集結していると言われていて、何故、都心部から離れた
瀬戸内海のこの場所にこんなに貴重な品々が集まっているのか、なんとも不思議な話です。
この辺りはまったく土地勘がないので、松山からどれくらい時間がかかるのか、どんな道を
通るのか、少し不安ではありましたが、息子と私の旅はいつも「まっいいかー。行っちゃお
ー!」な旅(笑)
しまなみ海道も運転してみたかったし、最終日にも関わらず思い切ってドライブに出かけて
みました。
大山祇神社。伊予国の一宮。全国の大山祇神社の総本山。
日本最古の楠木の大木(樹齢3000年!?どんだけー?)
清々しく掃き清められた境内は平日のせいか私達のほか人影もなく、さわさわと風に吹かれ
て葉ずれの音も聞こえます。
そして国宝間の紫陽殿の中には、伝源義経奉納の鎧やら。
源頼朝奉納の鎧。
義経の鎧の方が全体的に小ぶり。私より更に背が小さい人が着る雰囲気。
かたや、頼朝の方は、当時としては大ぶりなんじゃないかなぁ。
この二人の肖像画のイメージは、あながち間違ってはいないのかもしれない。
伝鶴姫(日本のジャンヌダルクと言われる大山祇神社の宮司、大祝家の息女。戦国時代の女
性)の鎧。
このほかにも刀剣、文書、絵巻物、鏡などの本当に貴重な宝物がたくさん収納されています。
実は私がここを訪れたのは2回目。
30年くらい前、パワーボートで太平洋を南下し九州を回って瀬戸内海に入る長い旅をした時、
刀剣鑑定家だった土屋さんご夫妻に連れてきてもらったことがあるのです。
その時から歴史は好きでしたが、まだ本当に何にも知らず。
こうして30年ぶりに、今度は私が息子を連れてまたここに来ようとは。
何か目に見えないものに導かれているようで不思議な心持ちがします。
もしかしたら私は、息子の魂の扉を開く鍵を見つけるために、若かったあの日からこうして
さまざまな場所を巡礼しているのでは…と、ふと思う時があります。
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