2015年12月7日月曜日

no.858 antiques

リビングに暖炉型のファンヒーターを買ったので、だいぶ前に購入した古い振り子時計を壁
にかけてみました。
明治のもの。愛知時計という明治28年創業の今はもう存在しない日本のブランドです。
この手のタイプのアンティークの振り子時計はメンテナンスが大変なの。
コンスタントにゼンマイを巻かなければならないので、ちょっと巻くのを忘れると、いざと
いう時に時計が止まっているという羽目に落ちいることも(笑)
この時計は、外側は古いアンティーク素材をオリジナルのまま生かして、中身だけクォーツ
に作り直されたものです。
外側は職人の手作業による鎌倉彫り。やっぱり当時の物は手がこんでますね。
ボンボンという振り子時計独特の「時打ち」はありませんが、その分、静かで正確。
イマドキの生活にはちょうどいいのかもしれません。


まだ一人で暮らしていた頃、時打ちの素敵な振り子時計と暮らしていました。
アンソニアというアメリカのブランドの「涙の雫」という時計。
しょっちゅうゼンマイを巻くのを忘れ、止まっている時計を見て大慌てしたりして(笑)
マネージメントの仕事をしていたから、今よりもっと分刻みの生活だったからね。


何もかも処分してマイナスから出直さなければならなかったときに、なんのためらいもなく
売ってしまいました。
今ではコレクター間でものすごい人気なので、なかなか手に入りづらくなり、たまに市場に
出ても高値での取引きになっているみたい。
時を告げる時計の音がすると、一気にゆったりとした時間が部屋の中に流れる気がする。

人生の後半に。その山の家に住むとき。
心落ち着く古い物たちに囲まれて。鳥のさえずりと「時打ち」の音を聞きながら..。かな。


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