神田須田町。
奇跡的に戦災にあわなかった地区で古い東京の街の面影をいまだ残している場所です。
高校生の時に池波正太郎のエッセイにはまった経歴のある私には聖地(笑)
大学は丸の内線を利用していたので、湯島や神田、お茶の水などには殊によく通いました。
甘味処竹むら。
昭和5年の創業当時のまま営業を続けているお汁粉屋さんです。
池波正太郎曰く「昔の汁粉屋の匂いがする」場所。
先日、火災で焼失した「神田やぶそば」とは縁続きでいらっしゃるそうで、おなじ堀田姓の
ご主人が今もお元気にお店を仕切っておられます。
名物の揚げまんじゅう。
えっ。天ぷら?...という外観ですが、外はサクサクで中の餡は甘すぎず、思いのほかさっぱり
とした味わい。
もう続けて2個は無理だけどね〜(笑)
お土産はこの揚げまんじゅう。お店で頂くのは冬は粟ぜんざい。夏は抹茶のかき氷!
当時の私の定番メニューです。
漱石フリークでもあった私は西洋料理の「松栄亭」にも出かけました。
漱石も食した看板メニュー「洋風かき揚げ」
いまは改築されて綺麗になってしまったけど、その頃の松栄亭は昭和の「町の定食屋さん」
のまんま。懐かしい!
そのほか、あんこう鍋の「いせ源」、鳥料理の「ぼたん」、これも老舗のお蕎麦屋さんの
「まつや」などがこの情緒ある一画に軒を連ねています。
市電が走っていた頃は、近くの万世橋とともにすごく繁華な場所だったそう。
今は昔ですね。
以前ソニーのアーティストのマネージメントをしていた時、一度、取材で「竹むら」を使わ
せて頂いたことがありました。
お礼かたがたライブの告知をすると、なんと竹むらのご主人が「揚げまんじゅう」をお土産
に会場に駆けつけて下さったことがあって♡
昔の風情、昔の人情。
時を刻んだ建物とともに、いつまでも残っていって欲しいと思うのです。
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