2017年4月29日土曜日

no.1064 o-hashi-ke jyu-taku in kurashiki

時間のない中で夕暮れの倉敷にも行っちゃいました!ひさしぶり。倉敷。
見たことのないものを見てみようと思ってサイトをチェックしたら、美観地区近くの「大橋
家住宅」を見つけました。1796年(寛政8年)の建築。国の重要文化財。
大橋家は水田、塩田の開発で財を成した地主の家柄だったんだそう。
この中庭を望む室内の空気感、理想的。素敵だなぁ。雨の日もいいでしょうね。


倉敷格子や倉敷窓、塗屋造りなど、独特の特徴がある建築物なんだそうです。
例によって私は、雰囲気や気配なんかに気を取られて説明を受けたけど忘れてしまった(笑)
新緑の季節ですね。お庭も手入れが行き届いています。


でも。人の住まなくなった家はどこか潤いがない。パサパサしている感じ?
美術館の器たちや家具、お着物もそう。お道具も家も人が使ってこそ輝きが出るんだなぁ。


襖の引き手。こういう小さなものに意匠を凝らす美への探究心が好きです。釘隠しとかね。


ふすま絵の蝶々。家の栄枯盛衰を見てきたんだねぇ。二匹でずっとここで遊んでるんだ。


お写真が数枚飾ってありました。これは。初夏の虫干しの風景でしょうか。
すごい数のお着物。6代目の奥様の御輿入れの時の写真もありましたが、とてつもなく豪華
でした。大橋家のご先祖は、豊臣家の家臣だったんだそうですよ。


そうそう。珍しいものが!「香時計」です。
お香の燃焼速度はかなり正確なんだそうで、それを利用して古代から時計代わりに利用され
てきたんだとか。香箱の灰の上に帯状にした抹香を設置し燃焼させていきます。


古くは6世紀の中国で使われだし、正倉院にも当時のものが残っているんだそうです。
香りとともに時を知る。なんとも古式床しい時計ですね。
以前に福井の永平寺/承陽殿でも大きな香時計を見かけたことがありました。
フォトライブラリーを探してみたら。ありました!これこれ。



日付を見たら2016年。やっぱり新緑の美しい頃でしたね。香時計。素敵。


2017年4月28日金曜日

no.1063 shizutani-gakko part.2

ひとりサクサクと白砂を踏みながら歩いて行くと、資料館として残されている旧閑谷中学校
が見えて来ました。お庭の八重桜が満開です!


古い建物フェチのわたくし。ドツボです(笑)
あまりオドロオドロしいのはさすがにキツイけど廃墟フェチにかなり近いかもしれない。
実は美しい廃墟マニアのサイトもたまに見てたりして。あくまでも美意識が私と近いやつ。

この廊下! 灯りもなかなかよろしいですね。すべて創建時のままのようです。
こういう温もりのある優しい空気がながれる環境で人となりを学ぶ勉強が出来たら、非行に
走るなんて子はいなくなってしまうんじゃない?


うねりのあるガラスがはめ込まれた窓からの春の風景。
この景色を眺めながら、将来を想ったり、勉学に苦悩したり、乙女に想いを馳せたり。
若きウェルテル...な感じ。


資料室の中に閑谷中学校時の卒業写真が数枚展示されていました。
なんか。後ろの学ランの中に息子がいそう。あの子かなりオールドファッションだからさ(笑)


エントランスから外を見た風景。
これと同じ景色を何百人もの学生達が見てきたんだろうな。青春。学び舎。友。勉学。恋。


備前の国。閑谷学校。またゆっくりと。今度は息子を連れて来たいなー。
最近はなんか海外に全然目が向かなくて。まぁ。のんびりとビーチなら行ってもいいかなぁ。
日本各地のご縁のある場所を巡りながら、私は自分のアイデンティティを探しているのかも
しれませんね。魂を探す旅、とでも申しましょうか(笑)

あっ。でも5月にロンドン出張入ったんだった...。まぁ...。それはそれで。


no.1062 shizutani-gakko part.1

岡山二日目。夜まで時間があったので、備前市にある史跡「閑谷学校/しずたにがっこう」
を訪れてみました。
閑谷学校とは江戸時代前期に当時の池田藩藩主・池田光政によって構想された当時としては
画期的な最古の庶民のための公立学校です。特別史跡に認定されていて講堂は国宝。


見渡す限りの広大な敷地には涼やかな風が通り抜け、鶯の鳴き声がときおり長閑に響きます。
なんてステキなところなのー!


講堂の内部。広く素晴らしい板の間です。
ちょうど見学の中学生達が、丸い縄編みのお座布団を銘々一つずつ持って講義を聞きに講堂
に入るところに出くわしました。ひとりひとりキチンと礼をしてから門をくぐっていきます。
今どきの中学生っぽくなくてなんとも可愛いなぁ。ちゃんと儒教のお勉強してね〜!


控え室(先生や生徒の休憩所だったんでしょうね!)の真ん中に囲炉裏が切ってありました。
炉の枠には「炭火しかダメ。薪火などは入れぬように!」と彫ってあります。
寒い日に誰かまとめて薪を燃やしちゃったりしたんでしょうね(笑)


創建当時、講堂は茅葺の質素な造りだったそうですが、後に釉薬を使わず雨に強い備前焼の
瓦に吹き替えられます。この美しいレンガ色のコラボレーション。
瓦自体にかなり重量があるので、支える柱もものすごく頑丈に作られているんだそうですよ。


敷地の周りはこの素敵な丸みを帯びた石塀(せきへい)で囲まれています。
江戸時代の石工集団の独自の「切り込み接ぎ式」という工法。300年前の匠たちの美しい
仕事です。内部は土ではなくて割り石が詰めてあり排水性に富んでいるとか。


なだらかな丘の間の石塀に囲まれた小道。白砂が素敵。竹富島とかの白砂の道みたい。


この道の向こうには明治初期に一時期廃校となった閑谷学校が明治17年に再建されたあと、
「閑谷中学校」と改名して新たに校舎となった古い洋館があります。


2017年4月26日水曜日

no.1061 okayama this and that

打ち合わせが終わり時間が空いた午後遅く。
ライフワークのアンティークショップ巡りをしようと岡山の町へ車を走らせました。
奉還町(ほうかんちょう)という不思議な名前の町。
由来を調べてみたら明治維新の際に武士に下賜された「奉還金」でお店を出す池田藩藩士が
多く集まった町だったからだそう。
昭和20年頃の商店街がそのまま残っているような何だか懐かしい町です。
そうかと思うと所々にオーガニックの食材屋さん、エスプレッソバーもある天然酵母のパン
屋さん、北欧チックな絵本カフェなどが点在するちょっと感度が高いエリアでもあり。
そのうちのひとつ。
古道具、古雑貨、骨董品などの販売をしている「akizu」というお店に行ってみました。


間口からは想像できないほど店内は広く大きめの家具を陳列する二階もあるの。
昔、実験室にあったフラスコや天秤ばかり、劇薬を入れたガラス瓶から何に使うのかわから
ない実験道具まで。そうかと思うと美しいグラスや小物、昔の喫茶店で使われていたような
デットストックの食器や文具、椅子や棚などが所狭しと並んでいます。


カン好きの私はライフル銃の弾が入っている(しかも開かないの!)鳩の図柄の可愛らしい
小さなカンを記念に購入しました。


いろいろとお話したアルバイトの爽やかな青年Mさん。岡山大学の学生さんとか。
すごーい!国立?と聞くと、なんと!数学がご専攻!弓道も国体出場の腕前。文武両道!


これから大学受験を控えている息子の話をしたら、ご自身の体験談なども聞かせてくれて、
涼しい店内で次のお客様がいらっしゃるまで楽しい時間を過ごしました。
息子もこういう場所でアルバイトするのかなぁ。なんだか。いいなぁ。未来があって。

朝からの飛行機の移動や打ち合わせで草臥れたので、その足で宿泊ホテルのそば、旭川沿い
のカフェ「cafe moyau/カフェ モヤウ」へお茶をしに立ち寄りました。


本日のケーキ&ミントカフェ。
居心地抜群の店内は、たくさんの書籍があるので何時間でもいられそう。
大島弓子の漫画をおもわず手にとってしまいました。なつかしー!高校の時よく読んだなぁ。


川を見渡せる窓に向いた一人がけの席を選んだのでロケーションは最高です。
ターコイズブルーの椅子。この色好きなんだ。でも、自分の家に置くのはかなり勇気がいる。



夕方の川沿いは、自転車で家に帰るひと、ワンちゃんとお散歩するひと、本を手に持つセー
ラー服の女の子、買い物帰りの荷物をいっぱい持ったお母さん。いろんな人が行き交います。
ここでは。あたしのことは誰も知らない。何時間でも黙ってていい。何時間でもここに居て
よくて。帰らなくてもいいし。違うひとになってしまってもいい。
自分の普段の軸とは遠く遠くかけ離れたこの場所。
帰る場所があるからの開放感だとわかってはいるけれど。自由に自分の思考を漂わせる時間
は、いまの私には何ものにも代えがたいのです。

ホテルで仕事があったので、お夕食はお誘いをお断りして「ぼっち飯」(笑)
いろんな種類は食べられないし、お酒を楽しむことも一人では少々難があるけれど「ぼっち
飯」は嫌いじゃない。
地元の方に勧められた岡山B級グルメ「えびめし」が今夜のディナーです。初体験。


まぁ。海老が入った黒チャーハンって感じ。おソースが秘伝らしいけど。
岡山では「えびめし」専門のレストランもあるの。岡山県民のソウルフードなんだね。


2017年4月23日日曜日

no.1060 okayama kibitsu-jinjya

リハーサルの合間に仕事の顔合わせで岡山に行って来ました。
ちょうど五月晴れの美しい日。まさに「晴れの国/岡山」ですね。
空港からレンタカー、しかも朝早い便だったので、少し無理して合間に興味のあるところを
周ってみました。

まずは備前国の大社。岡山市北区に鎮座する吉備津(キビツ)神社。ご祭神は吉備津彦命。
桃太郎伝説の発祥の地です。


本殿は入り母屋の千鳥破風を前後に二つ並べた珍しい造り。上から見るとカタカナの『エ』
の字型になっているんだそう。
建築学上は「比翼入り母屋造」という建物。でも、全国唯一の様式なので単に「吉備津造り」
とも呼ばれているのだそうです。壮麗にして優美。


社務所傍の大銀杏。新芽が出始めていて若々しく美しい緑が芽吹いています。


午前中の氣のいい早い時間。参拝客も少ない。せっかくなので、ご祈祷をして戴きました。
吉備津神社独特のご神事「鳴釜(なるかま)神事」とのセット。
鳴釜神事とはご祭神、吉備津彦命に祈願した願い事が叶うかどうかを釜の鳴る音で占うとい
う古式ゆかしいご神事のこと。
この美しい回廊を下って行くと右側に御釜殿という建物があり、その内で執り行われます。


志が叶うほど釜の音が高く鳴ると言われていて。
釜で湯を沸かし、その上のセイロの中で器に入った玄米をふり、その時になる音で願い事の
吉凶を占うとか。
その間、神官の方がずっと祝詞をあげていて下さいます。


もちろんご神事なので撮影禁止。この画像は神社にあったポスターを写させて戴きました。
釜の鳴る音。これが想像していたものとまったく違っていて。唸るような大きい音。
その時々で、鳴りが小さかったり、ほとんど聞こえなかったり、荒々しかったり、優しく響
いてみたりするんだそうです。
中にはご夫婦でいらして片方の方が何も聞こえなかった、ということもあったとか。不思議。
上田市秋成の雨月物語にも「吉備津の釜」という物語があるそうで(あったかな〜。昔、読
んだんだけど。)とても古い神事が脈々と受け継がれて来たことがわかりますね。

ご神事を受けるまで時間があったので、神社のそばを少し歩いてみました。
吉備津神社って、とっても広い神社なの。
昔の形態を今も色濃く留めているところです。時代劇に出て来そう。
弓道場もあり、近くの学生さんが弓を射ていました。素敵。


なんとも言えず愛嬌のある狛犬。いつからそこにいるの〜?


鳥居の周りは昔の栄華を彷彿とさせる門構えの立派なお家が残っています。
昔は参拝帰りの門前客の憩いの場となった旅籠屋、料理屋、遊郭などが軒を連ねていたよう
ですが、いまはもうそんな片鱗はすこしも見当たらない閑静なところ。
鳥居傍のこのお宅は本当に素晴らしい門構えの旧家。でも、もう誰も住んでいないようです。


かつて、たくさんの人が生きた場所。
話し声、笑い声、子供の遊ぶ声、夕餉の匂い、涼しい風、線香の香り、近くのお寺の鐘の音。
枯れかけた門前の松(シンボルツリーだったんでしょうね。)の下に佇んでいたら、そんな
異次元の風景が、一瞬、わたしの傍を風のように通り過ぎて行った気がしました。

懐かしく愛おしい気配。もう二度と見ることのない。



2017年4月18日火曜日

no.1059 braava iet 240

買っちゃったんだな〜。ブラーバジェット240。
掃除機をかけたあと、お水を入れてクリーニングパットを装着。
スイッチを押すと、お返事をしてから「ウィーン!」と動き出し、少しずつお水を吐き出し
ながら進んで行きます。
障害物にぶつかると、ちょっと考えてからブツブツと文句を言って方向を変える様子がなん
とも可愛い(笑)


掃除機は毎日できるだけかけてるけど、床の水拭きってなかなかできないでしょう?
2時間くらいかけてブツブツ呟きながら丁寧にお掃除してくれてます。
今日は暑いくらいの陽気。窓を開けて風を通しながらコーヒー飲んで、ブラーバのお掃除の
邪魔をしないようにソファに足を乗っけたりしての午後でした。BGMは室内楽。

今日のリハーサルは夜帯。夕方の芝浦の海辺。
早く着いてしまったので車の中でメールチェックしたり確認の電話をしたり。


初夏のそれのように涼しい風が体を包んだあと海の方角に通り過ぎて行きました。
さぁ。明日は岡山だ。朝早いんだよなー。



2017年4月13日木曜日

no.1058 at home

春爛漫の今日この頃。自宅で過ごす午後のひととき。
庭のベリーの木。白い小さな花が満開。ハラハラと花びらが風に舞う姿はとっても綺麗です。


テラスのテーブル。アンティークのハト。緑も青々として。なんだかシンと静かな午後。


今年の春の一枚はこれ。坂本龍一の新譜「async」音が流れているのに静粛な時が流れます。


昔、キャンティでご飯を食べてた時にニアミスしたことがあったなぁ。
この方、とても素敵に歳をとられましたよね。ニューヨーク在住。
昭和大好きの息子はYMOから坂本龍一に入り「ライディーン」でノリノリ。
「そうそう。建築家の関根先生の芸大時代のお友達だよぉ。坂本龍一って。」と言ったら、
「マジで。」と固まってました。キミもお勉強頑張れよ(笑)


no.1057 akasaka umaya

息子の学校のお友達のお母様とランチに行って来ました!
今回は、赤坂、一木通り裏にある一軒家のレストラン「うまや」をブック。


ここは三代目市川猿之助がプロデュースしたお店で、歌舞伎関係者の友人からお薦めされて
いたところなのです。夜の時間もかなりいい雰囲気らしい。


ランチは猿之助の「楽屋めし」が有名なのですが、メニューにあった「銀だら定食」がど
うしても食べたくなってオーダーしちゃった。ひさしぶりの和食です。


息子たちのおバカ話や学校のこと。最近の近況や昔の話。楽しい時間はあっと言う間です。
この後、お茶を飲みながらまさかの打ち明け話などしたりして夕方まで。楽しかった!

赤坂。私にとっては何だかご縁のある町なのです。もう大分、様変わりしたけどね。
大学行ってた時にバイトを始めたのもここ。JAZZを習っていた時に初めて歌の仕事したり、
MUGEN や BYBLOSで友達がDJをしてたので毎晩遊びまくってたな。
仕事でTBSに来る以外、プライベートでは一時期遠ざかっていましたが、ここのところまた
ご縁が復活した感が。
裏通りにある美味しい小さなうどん屋さんも、まだ在ってびっくりした。
SHIROTAEのケーキも懐かしいなぁ。今度行ってみようっと。

あの頃、遊び歩いていた友達。海外に移住したり、故郷の地方都市に戻ったり、亡くなった
ひともいて...。「光陰矢の如し」ってほんとだねぇ。

春の赤坂の町を歩きながら、そんなことをつらつらと思いました。



no.1056 takigi-nou at yasukuni shrine

四月五日の夜、靖国神社へ家族で薪能を観に行って来ました。
演目は、仕舞の「龍太鼓」/狂言「萩大名」/能「夜討曽我」の三つの演し物。
九段下の辺りはひと、ひと、ひとの波。花もちょうど見頃で美しい春の宵ですものね。
日本人ほど花を愛でる民族もいないのではないかなぁ。
外国の方もたくさんいらっしゃいました。素敵な時期に日本に来れてよかったね!


本殿の前は紅白の仕切りで区切られていて、一般客はここから入場できなくなっています。
満開の桜!時折、ひらひらと花びらが舞い、コートの肩に斑が出来ていきます。


参道はたくさんの花見客で大賑わいですが、一歩、門をくぐると別世界が広がっていて。
空が藍色に染まりくる頃、静まり返った斎庭に笛の音が響き桜の森で薪能が始まります。


昔、赤坂の日枝神社の薪能に毎夏行っていた時期がありました。
まだ建て替えられる前の日枝神社は古式ゆかしい雰囲気で、100年前と同じ景色を今見て
いる、という風情でしたが、今はもうコンクリートの巨大な鳥居ができてしまいすっかり様
変わりしてしまいました。なんであんなに大仰な猛々しい改装をしたのかなぁ。

急な雷雨で演し物が一時中断された後、神殿の内で再び能が演じられたことがありました。
まさに神様の御前で演じられるお能。「奉納」の原型を見た気がした二度と体験できない夜。
近くのホテルのビアガーデンの騒音などにより、もう続けることができなくなりました、と
主催者の方からお手紙を頂いてから25年以上の時が経ち...。
薪に灯されたゆらゆらと燃える炎を見ながら、そんな昔のことを思い出しました。


最後の演し物「夜討曽我」は曽我兄弟の軍記物。
歴史好きの息子が好きかなぁ、と思ってこの最終日にしたのですが、直面(ひためん・面を
つけないこと)で演じられる曲。前日の演し物「西行桜」の方が幽玄で私は好みだったかも。

ひさしぶりの薪能。満開の桜の森の内での素晴らしい夜でした。
今年は素敵なお花見ができたな。


2017年4月12日水曜日

no.1055 drive to sakura/ji-on work works

佐倉市のアンティークショップ探訪2軒目。時温ワークワークス。
お隣に一級建築士の事務所があり、古材を使用した建築やそれらの風合いを生かしたリノヴェ
ーションもされるんだそうです。
鏑木という町にある古い民家を改造した素敵なショップです。


ちょうど一階のギャラリーはアーティストの方達に解放して展示会が行われていました。
なので今日はアンティークの品々は二階に、とのこと。さっそく靴を脱いで上がります。
イギリスのもの。アメリカのもの。日本の明治・大正期のもの。ドイツのもの。
さまざまな出自の古い時間を身にまとった床しいもの達がそっと静かに在りました。


私は英国のものだけとか、アメリカのものだけとか、方向性を決めうちしたくないんだなぁ。
コレクトする時はその物の出自を決めた方が、安心感はあるし統一性はあるし。
無難ではあるのだけどね。
でも。何ていうか。面白みに欠けるというか、表現の足枷が出来てしまうというか。

これはアメリカのもの。いいな。20世紀初頭でしょうか。ずっしりと重いの。
ちょっと心が動きました。でも、無事に思いとどまり(笑)
あともうひとつ壁飾り風のライトがちょっと気に入りました。


お店の和やかな雰囲気の女性お二人とお話し、ご挨拶をして表に出ると。
お店の前のまだ咲き始めたばかりの桜を見つけました。夕方の風に揺れています。


のんびりした春の初めの1日だった。たまにはいいなぁ。郊外へのドライブ。