2013年12月5日木曜日

no.568 kawase hasui

川瀬巴水(かわせはすい)という、明治から昭和を生きた浮世絵師/版画家の展覧会に行っ
てきました。
巴水は衰退の一途を辿っていた浮世絵の技術を復刻し、版元、彫り師、刷り師と共同で新た
な浮世絵の流派を生み出した人。
「昭和の広重」とも言われ、海外では非常に評価が高く、北斎や広重と並び称される版画家
なんだそうです。

魂の中にある、いつか見た風景。


雨の降る夜。夏空が広がる海。夜空から切り取ったように見える金色の月。凍る雪の朝。
昔は日本中どこにでも在った情緒ある景色が繊細な木版画で次々と並んでいます。
巴水は一年中旅に出ていて、そこで描いた原画を元に制作に励んだんだとか。
「旅」が仕事。「放浪」が生業(なりわい)。
なんだか憧れる。それはそれで大変なんでしょうけどね。

この展覧会が開かれている千葉市美術館のある建物は、元々は昭和2年に造られた旧川崎銀行
の建物だったとのこと。
外壁の一部と1階のエントランスホール(さや堂ホール)が保存の為に残されていて、ネオ
ルネッサンス様式の雰囲気ある空間を見ることができます。


戦前の建物は、近代化の中にあっても時間と心にゆとりがある時代に丁寧に造られてい
るせいか、身を置くとなんだか心がゆったりとして居心地がいい。
時間を経たものに妙に魅かれる私の性癖は、今後まだまだ加速していきそうな気配(笑)

さて、美術館近くのその場で焙煎してくれるコーヒー屋さんで買ってきたタンザニアの豆
で朝のコーヒーでも淹れますか。
昨日手に入れた川瀬巴水の画集を眺めながら。

今朝は起きれなかったなー。ちょっと自己嫌悪(笑)


2013年12月3日火曜日

no.567 i really enjoyed the meal

福井の美味しいもの便りファイナル!

地元の方に勧められた焼き鳥のチェーン店「秋吉」
福井では有名なお店らしく、昭和34年の創業。
片町という福井市の繁華街にも店舗があったので、ブラブラと出かけてみました。

唯一の繁華街と言う割りには人通り少なし。
なのにお店の扉を開けた途端、すごい熱気!
大きなコの字型のカウンターにギュウギュウ詰めに人が座っています。
ちょっと回転寿しのお店風。
やっとお席をあけてもらって狭い席に座り込むと、店員の方がコの字の内でオーダーを
とって、お寿司屋さんみたいに焼き鳥をカウンターに出していきます。
基本、お皿なし(笑)


隣はひとり焼き鳥のおじさん。
もう一方は不動産関係のかっぷくのいい二人連れ。
カップル、学生同士、同僚と、いろんな組み合わせの人達が楽しそうに会話をしながら、
どんどん焼き鳥とお酒を消費していきます。
店員の方達も若い人ばかりですごく活気がある。
エネルギーないと、このお店は勤まらないだろうなー。


福井、最後のお食事は坂井市の道の駅で地元名物の「花咲牛のステーキ膳」
これが意外にかなりイケましたー!
疲れていたからかな。無性にエネルギー補給したくなり、ひさびさのザ・お肉(笑)
柔らかくてジューシーで、お店の看板メニューだけのことはありました。

福井は何気にちょっと地味な県だけど、食は本当に豊か。
住民の幸せ度が常に上位。そしてここ数年、子供の体力/知力ともに全国一位。

絶対「食の豊かさ」がこの結果を引き出しているんだと思います。


no.566 kurokawa

福井市内にある割烹「くろ川」
何年か前のツアーの時に、キョードー北陸の方にご紹介して頂いて以来のお付き合い。
今回の福井訪問でも楽しみにしていました!
くろ川は月曜日定休なので、わざわざ前日の日曜日に福井に入るように予定をずらしたほど。
大将が選んでさばいて出してくれるお魚は、本当にそれくらい美味しいのです。

まずは福井の日本酒「常山」をオーダーした後にでてきた「矢がら」
体の細い本当に矢の筒みたいなお魚で白身の上品な味がします。
お任せで一番に出てきたということは、これが今日の一押しってこと。うま〜い♡


その後、サワラやなんとブリのお刺身、西京焼と続き、そしてこのカニ!


越前カニのオスは、お高い割に今日は良い物が入らなくて…と大将。
これは北海道のもの。おおぶり。

これは「せいこ丼」
越前カニのメスは、この時期、背中に卵をしょっています。それがセイコ。
それとカニの身、カニ味噌などをご飯にのせてわさび醤油で頂きます。
別名「開高丼」って言うのは戻って来てからネットで知りました。
美食家の開高健が大好きだったそう。美味しいもんね〜♡
1年のうち、漁が解禁となる11月6日から二ヶ月間しか食べれないレアな食べ物。


そして絶対はずさない、お約束の「へしこの水飯」
わたしはこれを頂きに福井まで来たと言っても過言ではない(笑)
へしこは福井名物、鯖のぬか漬け。
これをちょっと齧りながら、紫蘇とゴマをまぶして氷水をかけたご飯を頂きます。
し・あ・わ・せ


地酒を飲み、次々と出される美味しい食材を頂きながら大将とお話しして、地元のお客様の
話に耳を傾けたりTVを観たり。

福井の夜はゆっくりと過ぎていきました。


2013年12月2日月曜日

no.565 mu-hung

よく訪れる西荻窪のお店をひとつご紹介。
新旧と東西がうまい具合にミックスされてほんとに居心地のいい街。西荻窪。
実家の近くで子供を育てるために川を超えて市川という場所に移り住みましたが、本当は
東京の西側の方が馴染みがあるしゆっくり呼吸ができる感じ。
息子が独立して身軽になったら、この街か都心の裏通りの小さい部屋に居を構えて、気ま
まに暮らしたいなぁって思っています。

夢飯(ムーハン)は、西荻窪駅そばの路地にあるシンガポールチキンライスのお店。
先日の善福寺のイベントの帰り道、久しぶりに立ち寄りました。
ここは伊藤蘭さんのお兄様がオーナーのお店なんだとか。
時々、無性にここのチキンライスが食べたくなる(笑)


わたしの好みはフライドチキンライス。
それをジンジャーレモン・中国酢・チリの3つのソースで頂きます。


息子は肉の塊が苦手なので、ステーキはおろか焼肉や鳥の唐揚げなんかも好んでは食べな
いヤツ。
シンガポールに行った時に本場のチキンライスにトライしたかったけど、結局いつも食べ
慣れたチャイニーズになってしまい、まったく無念でありましたー。

ちょっと散歩ついでに古本屋とアンティークショップを覗き、明朝のベーグルとテーブル
に花を買って夢飯でチキンライス。

いいな〜♡


2013年11月29日金曜日

no.564 asakura yoshikage

もの總(すべ)て/変わりゆく/音もなく  
   思索せよ/旅に出よ/ただ一人
      鈴あらば/鈴鳴らせ/りん凛(りん)と (辻井喬)


一乗谷。朝倉義景の墓所近く。内側に。内側に。内側に。
内省することは宇宙を感じること。


2013年11月28日木曜日

no.563 so tasty !

今回の福井への旅は次々と美味しいものに巡り会いました!
坂井市竹田の山の中にある谷口屋の油揚げw/越前おろしそばセット。
この油揚げ「厚揚げでしょ?」っていうくらいに大きいもの。
厚みは3cmくらいはあるかなぁ。
外はカリカリで中はふっくらしてて、私の定食は半分にしてもらいましたが、油揚げ1枚全部
だとものすごいボリュームなの。
地元の方にぜひに!と勧められて永平寺に行く途中に立ち寄りましたが、ほんとにこんな山
の中に?っていう場所にあるんです〜。


TVで紹介されているらしく大人気。
平日のお天気も悪い日だったのに、30分以上待ったかな。
予約もできるそうですが、時間に余裕がある時にまたゆっくりと行ってみたいです。


そして、こちらは初日に行った白山比咩神社近くの草庵。
古民家を移築して営業しているこだわりのお蕎麦屋さんです。
日曜日だということを忘れてて、いつもの通り行ってみたら長蛇の列。
あまり混むことに慣れていないのか、お店の方の手際もいまひとつで随分と待たされました。
東京のタイム感だと我慢できないかもね。


行った時には私がいつも頼む田舎そば。
次回は絶対、限定の粗挽きそば!
もちろん、平日のなんにもない日に行くつもり。

ちなみに「越前蕎麦」という名前の命名は昭和天皇なんだそうです。
越前ご訪問から大分たったあと「あの時食べた越前の蕎麦は美味しかった」とおっしゃられ
たことに端を発するんだそう。
これはツアーの時にいつもお邪魔する福井市内の割烹「くろ川」の大将の受け売りです(笑)


no.562 eihei-ji

家人に頼まれているお線香を買いに、お約束の永平寺へ。
雨の夕暮れの永平寺は初めてです。

いつも晴れた日のお昼間に訪れているせいか、なかなか奥深い深淵な雰囲気に触れることが
できずにいましたが、今回は、なんと言うか「霊気」のようなものが感じられて。
侵しがたい何か。私の様な凡人には計り知れないような重厚感が肌に伝わってきました。


神仏にお参りする時は雨の時がベター。
そして、一番いいのは雪の日、なんだそうです。
余分な人気(ひとけ)がないだけに、気が乱れず本来あるべき状態に周りの環境が整えられ
て、超自然的な存在と交流しやすくなるのかもしれないですね。

永平寺の紋は久我竜胆車紋(こがりんどうくるまもん)
元々、開祖道元禅師の一族、久我氏の紋であったようで、永平寺にはいたるところにこの紋
が見られます。
漢方でよく見かける竜胆ってりんどうのことなんだねー。


法堂(はっとう)と呼ばれるお堂の中では、ご本尊の前で先輩のお坊様が後輩に儀式の教典
の献じ方をご教示している場面にでくわしました。
なんどもなんども、不謹慎かもしれませんが舞踊のように優雅に、でも身体的にはかなり辛
いであろう体勢で教典をささげ持ち、たぶん間近に迫った儀式本番へのリハーサルをされて
いるのでしょう。
墨衣から見える白い衣が、雨の日の夕暮れの薄暗い光の中でほのかに白々と翻る様は何とも
言えず美しかった。


いままでに見たことのなかった古刹、永平寺の一面。
拝観を終え外に出た時には、深い深い夜の静けさの中で川の流れる音がやけに大きく聞こえ、
横なぐりの雨が降る深閑とした晩秋の闇が黒々と広がっていました。