気ままに一人で暮らしていたとき。
仕事が休みの日に、思い立って目的地も決めずによく出かけることがありました。
時に車だったり、時には電車を乗り継いだり。
降りてみたい駅や、見てみたい街の風景があったときにふらっと途中下車して。
山梨のとある駅で降りて(もう、とあるとしか言えないな。駅名も忘れてしまった)ブラブラと
歩いて行くと、レンゲ畑の向こうに白い土壁に蔦が這う大きな農家がありました。
周りにはなんの気配もなく、ひとりぼっち。
シンとした空気。シンとした気持ち。
思えばいろいろなことに悩んでいた時だった。
プライベートや仕事の人間関係。生活のこと。将来のこと。
細かいことはもうみんな忘れてしまったけど。
覚えているのは、白壁に映える夕陽のオレンジと風の匂いだけ。
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