2016年1月30日土曜日

no.876 lovely old items

私の古物好きはいまに始まったことじゃなくて。
小さい時から神社仏閣好き。
家にある古い写真や夏休みに連れて行かれる会津のお城や美術館や博物館が好きだった。
亡くなった母が何かの折によく展覧会とかに連れて行ってくれたのだけど、近代の作家もの
の展覧会より古い衣装をまとった女性が暗闇で微笑んでいるような昔の作品が好みだった。

仕事が一段落して体調がいまひとつだったこの1月は、時々なんだかんだとオークションを
覗いて「おっ!こんなにするの?たかーっ!」とか「へぇ。ちょっとなんか偽物っぽいけど。
この価格ならありなのかな。」とか、結構ネットサーフィンして楽しんでいました。

私は古着も抵抗なし。だけど、さすがにいい年齢の自分には部屋着以外は着れないかな。
あっ。でもヘビーローテーションの黒のライダーズはロンドンで5000円くらいで買った
やつだった(笑)
育ち盛りの息子はすぐに大きくなるので、もう程度の良い古着でまかなっています。
この間古着屋さんで買ったラルフローレンのネルのシャツ。息子が胸ポケットを触っていて
「あれ〜?なんかあるよ。」というので取り出させてみると、中国の五元のお札と中国語の
汽車の切符!
買ってすぐとその後2回お洗濯してるので、お札はシワシワだけど端がちょっと切れている
だけで全然使えます。誰が着てたんだろうね〜とか、どこまでの切符かなぁなんて、色々と
想像がかきたてられますね〜。楽しい!

さて最近オークションで落としたイギリスの古い椅子。
座席部分の革がびりびりに破れてしまっているので訳あり価格で3900円!?
え〜っ。でも革もいい味出てるし、何より足と背の部分のレリーフ、なかなかいいよね。
私的には1900年代のイギリスものは確実だと思ってるんだけど。
とりあえず応急処置でへこんだ座席に綿をつめ、合皮のブラウンのシートで穴を塞ぎました。
素人リペアは目立つので布を置いてカバー。


簡易の修理をしてふと席をはずし、しばらくして部屋に戻ってみると。


またもや、猫のお昼寝場所に!?

ちなみに破れた穴に綿をつめている時、指先に何かあたるので引き出してみると、お菓子の
おまけについてきたような漫画ワンピースのカードが!
以前の持ち主のお子さんが破れた場所に入れたまんま、忘れちゃったんでしょうね。

これ、かなり受けました(笑)


no.875 daimaru sinsai-bashi

昨年の12月30日に大阪心斎橋の大丸本館が立て替えのために閉館しました。
1933年から80年あまりの歴史を持つ建物。
建築はあのヴォーリーズ。


私たちの大阪での最近の定宿は心斎橋の日航ホテルなので、部屋の窓からいつもこの素敵な
建物が見えていました。
心斎橋側のエントランスの孔雀。孔雀は大丸のシンボルなんだって。
至るところにいろんな動物の意匠が見られます。


「大」という字を挟んでうさぎと亀のレリーフ。


イソップのお話?ツルとキツネのステンドグラス。


ほんのちょっとした所にワシがとまっていたり、キツネがしっぽを巻いて座っていたり。
さながら館内は、近代建築囲われた森の中のようです。美しい建物だったなぁ。
エントランスホールの天井の意匠や。


売り場内のこの見事なシーリング・デコレーション。完成するまでに20年の月日をかけた
んですって。
いまそこまで建築に時間をかけることってあるのかな。
国の威信をかけて再考された国立競技場だってなんかほんと安っぽいよね。ペラペラな感じ。
風格ゼロ。

大丸は閉館してから館内探索のイベントが組まれていたらしいです。行きたかったなぁ。


老朽化が深刻で、古い建物を維持していくのがどれほど大変かはよくわかるんだけど。
個人的にはオリンピックなんてやってないで内側に目を向けて、被災地の復興やこういった
文化財への支援に国庫金をまわすべきだと思っています。
いまの日本の政府って文化度低過ぎ。
自国の窮状に目を背けたりその文化を大切にしないで何が国際化なんだと思う。

改装はできるだけヴォーリーズのオリジナルテイストを残していくんだそうです。
どうかまたあの素敵な空間に出会えますように。


2016年1月27日水曜日

no.874 fuji-musume

今年の10月にある日舞のお浚い会の息子のお題目は「藤娘」大曲です。
いろいろ端折っても、だいたい20分くらいの一人舞踊。大変なこと。

ひと通り先生から振りを教えて頂いたので今回から簡易の「おひきずり」で臨みます。
お衣装やかつらは想像以上に重たいらしく、長いお袖の感覚や裾をさばく感じなどを今から
少しずつ練習しておかないといけないらしいです。


練習用の藤。本物はすごく重いんだって。重労働です。


場面はいくつかに分かれていて、その都度、舞台の袖に引っ込んでは汗を拭き、衣装を引き
抜きなどで替えて小道具も持ち替えます。


玉三郎の藤娘。艶やかですねぇ。ご本から拝借のお写真。
すんなりと優雅に立っているように見えても、着物の中では膝を折って中腰になっていたり
して、かなりなハードワーク。舞踊って一瞬たりとも気が抜けないのね。


若さと体力がないとできないわぁ。でもあんまり若くても深い部分の表現ができないし。
踊りも歌も、芸事の世界は本当にむずかしい。


no.873 cinema

日曜日、剣道の練習試合がお昼前に終わったと言って、息子が午後の早い時間に戻って来ま
した。
お昼を一緒に食べながら「映画に行っちゃう?」という話になり。
ちょうどいい時間の映画を探していてヒットしたのが「信長協奏曲/コンチェルト」
歴史好きの息子は大喜びで夕方から出かけました。

これが...面白かった!
漫画が原作らしいけど、奇想天外な設定がいつの間にか大きな説得力を持ち「もしかしたら
真実は意外とこんな感じだったのかも…?」と思われる展開もあったりして、ひさしぶりに
楽しい映画でした。


信長の替え玉だったサブローというタイムスリップした現代人の若者が、最後に明智光秀と
して(ややこしいでしょ?原作読んだらわかります。)背水の陣に臨む場面の背景の境内が、
去年わたしが訪れた滋賀の油日神社なのを見ててハタと気づいたりして。
そう言えば電話でお問い合わせした時に神主さんが「月曜日は映画の撮影で拝観できません
が火曜日だったら。」と仰っていたのを思い出しました。
そうかぁ。あれはこの映画の撮影だったのね。
油日神社は本当に昔のままの雰囲気をそのままに残している神社だもんね。
その時に撮影した本殿前のお堂。映画でも使われていました。
素敵な所だったなぁ。また行きたいな。


映画を観たあと、家族3人で近くの大きな本屋さんで各々好きな本を買い、これまた珍しく
お夕食にステーキを食べに行きました!


息子はあんまりガッツリお肉!というタイプではないんだけどねぇ。


サラダバーと150gのお肉でお腹いっぱいの夜でした。

こんな映画音楽のコーディネート、やりたいわぁ。


2016年1月23日土曜日

no.872 beef stew

寒いですね〜。
今年はいままで暖冬だったせいか、昨日今日のこの寒波による寒さは身にしみます。
これから雪になるのかな。
今日は午前中からエステに行き、そののち骨盤矯正も含んだ整体。
究極のメンテナンス・デーな1日でした。

今晩のお夕食はビーフシチュー。ひさしぶりに私が作りました。
自分で言うのもなんだけど、こういった洋風の煮込み系フードは姉より私の方が絶対うまい!
まぁ、たまにしかやらないんで、時間をかけて仕上げるからなのかもね。
ニンニクのみじん切りや生姜、ブイヨン、95%のチョコレート数欠、ブーケガルニ、赤ワ
インやバターなど、隠し味入れまくりです。濃厚〜(笑)


近所の美味しいパン屋さんのバゲットとチーズパンと共に。

さむ〜い夜はあったかぁ〜い食材でポカポカになって休みましょ〜♡


2016年1月22日金曜日

no.871 ryo-goku de shin-nen-kai

中学の同窓生と新年会!
両国のちゃんこ鍋屋さんの「吉葉/よしば」に行ってきました。
有名なお店なのね。でも、わたしは初吉葉。


もともとさる相撲部屋があった場所を割烹にされているとかで1階にはお稽古場がそのまま
に。土俵の周りのお席と神棚のあるお部屋が上席らしいけど、ちょっと空間が広いので冬は
寒そう。


この天井!こんな見事な梁、もう作れないだろうなぁ。


私たちは2階の個室に通されました。
床の間のある「蓬莱の間」 そして掘りごたつ。やった〜!長時間の正座ムリだし(笑)


友人がコースを頼んでおいてくれたので、もうお任せで相当気が楽。
今夜は梅酒のお湯割り(甘くないヤツ)でスタートです。のちのちハイボールを数杯。
ちょっとお料理を抜粋して載せます。
じゃ〜ん!お刺身の盛り合わせ。盛られてる〜。すごぉ〜い。平目、横たわってるし。


鴨肉とレモン。爽やかに。


そしてメインのちゃんこ鍋。お醤油味のお鍋。あったまる〜♡


もちろんお腹は空かせてきた!でも、ちょっと食べきれるかなぁ〜などと不安にかられまし
たが、あまりの美味しさにかなりの量がいけました。翌朝ももたれなかった。

帰りにバーでもう一杯。


今夜、最後のお酒はエッグノック。卵酒ね。いわゆる。最早お休み前のモード(笑)
大人になって良かったなって思える夜。
若かりし時はこの適度な感じ、美味しいお酒と料理を適量、エキセントリックな会話もない
代わりにそこはかとない安心感、Too Muchなところはひとつもなくてコンフォタブル、無理
しないで楽しめる、こんなゆるい経験ってできないもんねぇ。


2016年1月19日火曜日

no.870 david bowie

わたしのBlogには何ともそぐわない写真でしょ?
でも載せたかった。
David Bowieの訃報。ひとつの時代の終わり。


69歳。逝くには早すぎる。でも。お見事な最後でした。

昨年、身近な家族を相次いで見送り、「死」についていろいろ考えさせられたから、余計に
そう思うのかな。

わたしもそうありたい。
願わくば。その如月の望月のころ。


no.869 my kin-tsugi room

母が療養していた部屋を、私の金継ぎ用と読書用の部屋に大幅に改造しました。
壁とドアの張り替えがまだなんだけど、それはまた追い追いね。
結構、壁紙とか悩んじゃうからなぁ。ちょっと他が整ってからの後回し。


既存のソファを2階から降ろそうかとか色々考えた結果、今回はなんだか読書用に独りがけ
の椅子が欲しくなってこの昭和初期の椅子を二脚新しく購入しました。


わたしは日本で作られた西洋風のテイストの古い家具が好きなの。
特に昭和初期までの職人の手仕事がしっかりと残されているもの。
使いこんで良い味がでた木のぬくもりや。


古ぼけてはいるけど、品のある老婦人のようなファブリックなど。


張り替えてしまうとこの風情は失われてしまうので、いましばらくはこのままで…ね。
うちのちび猫たちも、ぽかぽか陽のあたるこのスペースがすっかりお気に入りです。


本を読もうとそばで待っていても、なかなかどいてくれません。


ど〜い〜て〜(笑)


2016年1月13日水曜日

no.868 the last few days

ここ数日はきちんと病院に行って抗生剤を出してもらい自宅で大人しくしています。
お掃除や、片付けは体調を見ながらぼちぼちと。
時折、ソファで読書をしながら休んだり。
休んだまま、つい寝落ちしてしまって、そのままお昼寝タイムに突入することも。
今日読んだ本は岩波から出てる松田権六の「うるしの話」
まぁ途中まで。読んでるうちに寝ちゃったから(笑)


朝、庭の落ち葉を拾おうと外に出たら、たくさんの水仙が咲いていました。
厳寒の空気の中、凛として美しく咲き誇っています。
冬の期間に咲く花は、どれも清々しい。
穴を掘ってどっさり球根を埋めこんだだけで何の手もかけなかったのに、綺麗に律儀にたく
さん花をつけてくれました。


今年のお年始は、頂いた新年会のお誘いを五つすべて断ってしまった。
やれることが限られて来るんだなぁ。年齢とともに。
体力に自信があったから、取りかかったらある程度の時間内に結果が見えて来ないとイヤに
なるタイプだったけど、ここ最近はやりかけた物ごとを翌日に持ち越すのもザラ。
でも、それでもいいやぁ、なんてね。

なんかある意味、いい感じです(笑)


2016年1月9日土曜日

no.867 december 2015

去年の年末は本当に慌ただしかった。
1日もプライベートでゆっくりすることが出来なかったんじゃないかなぁ。何だかんだと。
金継ぎのお稽古も、時々お休みしていたのが祟って結局全部は終わらなかった。
追い込みで先生のお宅に5、6回通ったのですが。

いま母の部屋だった6畳間を整えて、自分の金継ぎ用のお部屋に改造しています。
この部屋だと唯一ドアを締め切りにできるので。
猫の毛は継ぎの仕事には厳禁。また間違って猫が漆を触ったりしたら、かぶれちゃって大変
なことになっちゃうからな〜。
継ぎの作業をしない時は開放してリビングとつなげ、読書部屋にしようと思ってるの。
うちの家族はみな本好きなので、下手すると食事の時以外、各々が別々の場所で本を読んで
いたりします。
柔らかい午後の陽の光が入るので居心地は満点!ちょっと図書館みたいな感じになりそう。

金継ぎのお稽古の最後の日。
くぼ先生のお宅で撮影した、先生が2歳の時から愛玩しているセルロイド製のネコちゃん。
あんまり表情が可愛いので撮らせて頂きました。


そして昔、奈良の骨董屋さんで購入した孔雀のお香炉。
細い足の指がポキッと折れてしまったので金で継ごうと思ったのですが細すぎてダメだった。
ハンダゴテとかでくっつけた方が現実的かな、と先生にも言われました。


冬の夕方のお教室。
颯工房。3年近く通いました。
もう二度と同じ空間には身をおけないと思うと、とても寂しい気持ちがしますね。

2015年。私にとっては紛うかたなく変化の年でありました。


no.866 hatsumode

新年のご挨拶に。
そして古いお札などをお焚き上げしてもらいに産土の神様「香取神社」に詣でて来ました。


何とも言えないほど碧い空。
今年のお正月は本当にお天気に恵まれて良かった。陽だまりはとても暖かです。
黒漆の社殿とのコントラストが美しい。そして空には、ひとひらの雲。


本殿のそばで「だるま」が売られていました。
この赤の連続感がお目出度い雰囲気を醸し出すのに一役買ってますよね。
外国人の好きそうな日本の風景。


去年の今頃は息子の受験のお願いでここ香取さんにもご祈願に来たなぁ。今は昔。
11日の祝日は息子の学校の2016年の受験日初日なんだって。
息子は校内の案内係に立候補したらしく学校に出るそう。「緊張してる子達の手伝いをして
あげたいじゃない?頑張れってさ。最初は過度に緊張するからね。」なんだそうで。

ふう〜ん。この分かりやすいホスピタリティは…。わたしの血じゃないな(笑)


no.865 2015 & 2016

年末のカウントダウンライブ。31日の気合い入れ前の代々木体育館の楽屋サイド。
カウントダウンに合わせるため、一分でも遅れられないので独特の緊張感が走ります。
無事に終わって良かった!素敵なライブでした。


そして元旦の打ち上げ後に皆様をお送りしてからの家でのお年始。
今年のお正月はお祝いできないのでお節料理はなし。お雑煮と小豆餅だけの食卓。


買い物に出たついでに何だか温かいものが食べたくなって頼んだ「年明けうどん」
なんか最近流行らしい。年越しそばに対抗して香川県の人が考えたようです。
おうどんにお祝い用に紅いものをいれるの。紅ショウガとか蒲鉾とかね。


そしてタコは縁起がいいらしく(そうなの?)、なんと!タコ焼きがふたつ入ってました。
ちょっと違和感あったんだけど、食べたら意外に美味しかった。それなりに。


no.864 the beginning of 2016

2016年の始まりは、絶不調の体調での幕開けです〜(笑)
私にとっての激動の年2015年。さまざまなこと。母のこと。一番好きだった猫のこと。
仕事のトラブルのこと。自分のあり方のこと。息子のこと。
年末の風邪をこじらせてしまって、それをそのまま引きずってしまってます。
微熱で少しは動けるため、なんやかやと外に出かけてしまったのがいけなかったみたい。
寒い中、母の部屋の遺品を整理したりして。
何てことないメモや新聞の切り抜き、しまってあった写真などを見つけ、こんなことに興味
があったのかぁとか、私の知らないこんな表情をするんだぁなんて、想いはいろいろと駆け
巡り。
年が明けて時間に余裕が出たら自分の身の周りの生活を整えるんだって心に誓っていたので
お年始からついつい頑張ってしまった。
昨晩からひどい悪寒と発熱。つらい夜だったけど汗をかいたら楽になりました。
だから今日はお気に入りの本を読みながら温かい一日を過ごします。


年末に買った最近好きな作家の梨木香歩の新刊。「冬虫夏草」と「梨木香歩作品集」は、先
ほど読み終えました。
「冬虫夏草」の方は、もともと大好きな「家守綺譚」の続編。不思議な世界観。
つい私もそっち側に行ってしまいそうになる。
「春になったら苺を摘みに」は梨木香歩のエッセイ集です。自分がロンドンにいた時のこと
をそぞろに思い出す。そうそうイギリス人ってこういう感じ。愛すべき人たち。
そのほか、メイ・サートンの「夢見つつ深く植えよ」や、モースの「日本その日その日」や
宮本常一の紀行文や菊池信義の「わがまま骨董」など。

振動でぶれぶれだった自分が、徐々に正常な輪郭を取り戻して静まっていく感じ。
本来のあるべき姿。
自分はこうあるべき、と自分自身で自覚し納得する時間。

おまけにネコの「おじゃる」の画像を。


天下太平です。彼の周りは(笑)