2016年12月1日木曜日

no.1017 tempura hayashi

日本橋にある天ぷらの「はやし」へ行って来ました。
高校生の時に池波正太郎のエッセイ「散歩のとき何か食べたくなって」を読んでから、どう
しても行ってみたかったお店。この年齢になってやっと念願が叶いました。
磨き抜かれた白木のカウンター。店内は昭和の良き時代の雰囲気が漂っています。


この夜は日本酒を頂きました。
付き出しのもずく。天草のもの。期待感マックス(笑)


レアの海老。よく火を通した海老。帆立。お魚。お野菜を少々。穴子。渋皮つきの栗など。
ちょうど良い頃合いで次々とひまわり油100%で揚げた揚げたての天ぷらをひとつひとつ
目の前に出してくれます。


素材の良さは伺っていましたがここまでとは。
肉厚の椎茸。食べたことのないくらいのふっくら感です。


築地市場の移転の話や先代のご主人の話。池波先生の話から息子が通っているご近所の居合
道場の話まで。
そして最後に噂の「お豆腐のふりかけ」での締めのご飯。


お豆腐を茹でて茹でて水分をとばし、お醤油を加えて1日かけて煮詰めていくんだそうです。
最後に胡麻と山椒を。
これを楽しみに「はやし」のお店に足を運ばれる方も多いのだそう。本当に美味しい!

帰りに池波正太郎氏が書かれたという看板の文字を写真に。
わざわざ撮りやすいように若主人が電気を消してくださいました。


若主人。奥様。お母様が、私たちの姿が見えなくなるまで見送ってくださり。
はやし。古き良き昔の面影や人情を残されている数少ないお店のひとつなんですね。
冷たい風に吹かれながらも、すごく温かい気持ちになった冬の初めの静かな宵でした。


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