それまでの時間、電車で上野の東京国立博物館に行ってきました。
見たかった「平安の秘仏/櫟野寺の大観音と御仏たち」の展示が11日までだったから。
あっ。ロダンの彫刻だ〜。ご無沙汰してます〜。相変わらず考えてるね〜みんなで。
西洋美術館はクラーナハ展だって。また時間を作って来なくちゃ。好きなんだ。クラーナハ。
櫟野寺(らくやじ/いちいのでら)は滋賀の甲賀にある天台宗の古刹です。
私は昔風に「いちいのでら」と大和言葉で呼ぶのが好き。
ちなみに櫟(いちい)とは別名アララギ。アララギ派ね。根岸短歌会。正岡子規系列。
ところで、近江の地は京都とか奈良とはまた違った古く床しい魅力的な地なの。
京都のように見所が凝縮した土地ではないので、短期間で回るのはなかなか難しいところ。
以前、油日神社の「福大夫」という古面を拝見しに行った時に、お近くだった櫟野寺も訪れ
たのですが御本尊の十一面観音坐像は秘仏なのでその時は拝観がかないませんでした。
本堂・文化財収蔵庫の改修工事にあたり、櫟野寺に収蔵する仏像20体全部を初展示。
平安時代の甲賀様式と呼ばれる仏像群は、すべて国の重要文化財の指定を受けています。
秘仏・十一面観音を360度どこからでも拝見できるなんて。心踊る出来事。
秘仏なのにこんな風に赤裸々にたくさんの人の目に触れてしまって、というお気の毒に思う
気持ちも多少ありましたが、それにもまして近くで拝見できるあまりのど迫力な造形に心を
奪われました。
いとうせいこうとみうらじゅんの音声ガイドによる解説もかなり秀逸(笑)
櫟井寺の先代のご住職がイケ住(イケテル住職)だとか、言えない面白い話が山盛りだとか
私的には相当ウケる音声ガイドでした。
外に出るともう夕闇がせまる黄昏の時間。
明治何年かに植えられて、博物館の歴史をつぶさにに見てきた私にとっても懐かしいユリノ
キの大木が地面に大きな影を落としていました。
待ち合わせまでにまだ時間があるな。そうだ。裏にある法隆寺宝物館に行ってみよう。
喧騒から離れて歩き始めた私の周りに晩秋の静けさがまとわりつきます。
「ここは。上野の森。昔々。戦さがあったところ。もうすぐ寛永寺のお寺の鐘がなるよ。」
そんな囁きがどこからともなく聞こえてきそう。夜の帳が下りるころ。
そうそう。ミュージアムショップで買った近江の老舗のお菓子。堅ボーロ。
色がかなり〜のポップ感!この原色な色合い。キライじゃない。
で、お菓子本体。これがほんとに堅いんです〜。歯が欠けるかと思ったわぁ(笑)
お味はやさしい生姜味。添加物ゼロな感じです。むかしのお菓子。美味。
0 件のコメント:
コメントを投稿