2013年12月8日日曜日

no.570 tsurugi

石川県の白山比咩神社を訪れ、七五三で大賑わいのなか昇殿参拝を済ませて、ちょっと一息
ついたあと、山の麓にある「鶴来/つるぎ」という町を訪れました。
なんとなく古い街並みに魅かれて、なんとなく車を降りてみたのだけど。
昔は白山宮や金剱宮の門前町でとてもにぎわった町だったとか。
古い看板を掲げたお店がシャッターを閉め、ところどころに空き地。
歩いている人はほとんどいなくて、たまに杖をついたおじいさんやあの乳母車みたいな荷物
入れを転がすおばあさんに出会う。

眠っているような町。

材木屋だった敷地に遊んでいた猫を見つけました。


かつて、たくさんの人が生活した場所。
たくさんの人が言葉をかわし、たくさんの人が行き交った場所。
走り回る子ども。元気なおかみさん。酒のみの恰幅のいいおじさん。真面目な人。面白い人。
やくざな人。あだっぽいお姐さん。骨董品みたいなおじいさん。縫い物をするおばあさん。
猫。犬。喧噪。桜。お祭り。氏神様。雪の夜の暖かい灯。生と死。

そんなすべてを飲みこんで、いまはゆっくりと眠っているような町でした。
鶴来。つるぎ。Tsurugi。鶴が来る町。剣の町。

また行ってみたい。


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