屋久島の縄文杉を訪ねたのは10年ほど前。
樹齢4000年の縄文杉に会うトレッキング・ツアーは、ガイドの方の案内でまだ陽がのぼらない
朝4時から歩き始め、以前は屋久杉の運搬に使われたトロッコのレール跡を片道約6時間かけて
歩いて向かいます。
かつての小学校跡や、伐採で生計をたてていた人々の住居の跡。
まだ人の気配がうっすらと残るそれらの場所を抜けると、あとはただ濃厚な緑の香り。
標高が高いのに湿度がある屋久島独特の気候は、ここでしか見ることのできない植物たちを
育くんでいます。
日々の喧噪や、感情や欲望。預金残高や家のローン。
全て遠い遠い過去の話のよう...。
緑の中をただひたすら歩いていると、樹々の精霊たちにそっと見つめられている様な
そんな気がしました。
ここは...夜になるとどんな雰囲気に包まれるんだろう...。
太古の森。
0 件のコメント:
コメントを投稿