室生寺の十一面観音。
奈良県/宇陀市にあるこのお寺は、高野山が女人禁制だったのに対し女人の参拝を許していた為
女人高野の別名があります。
ちょうど6月の今頃ここを参拝した私は、女性的で装飾的なこの十一面観音の美しさにつくづく
見入ってしまいました。
十一面観音はもともと水とは深い縁がおありです。
室生寺の裏の山を登った所に「竜穴神社」もあって、雨乞いの信仰とも深い関係があるよう。
この時はレンタカーではなく電車とバスを乗り継いで来た私。
竜穴神社には行ってみたかったのですが場所もわからず...。
帰りのバスの時間も気になって、この次は絶対レンタカーで来よう!と思いながらバス停でなかなか
来ないバスを待っていた時、古い車に乗ったおばあさんが「さっき室生寺にいらした方?竜穴神社に
お参りに行くけれどご一緒にどう?」と声をかけて下さいました。
連れて行って頂いた竜穴神社は、山から流れくる勢いのよい水流の向こうの岩壁に、しめ縄が張ってあるのみ。すぐ下に竜の住んでいたという洞窟があります。
プリミティブな自然信仰の原点を見たようで、私の中の古代の血が共鳴するような経験でした。
あのおばあちゃまはまだお元気かな。
駅まで送って頂いたのにお名前も聞かずに別れてしまいました。
記憶に残っているのは...名も知らぬその方の親切のみ。
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