2012年3月25日日曜日

イングリット・フジコ・ヘミング。
ある日、大きなアワードの収録でNHKホールの舞台袖に立っていた時のこと。
リハーサル中の担当アーティストの舞台を見守っていると、右後ろの方から光がさしてきた気がしてふと右側を見ると、フジコさんが隣に立っていらっしゃいました。
マネージャーもレコードメーカーの方の付き添いもなく、おひとりで。
彼女の身体の周りには、ぼ〜っと白っぽく光るミルク色のオーラがあって、何かの光が動いてきたと私が錯覚したのはそれだったみたい。
ナチュラルでどこにも力が入っていない、髪に花をさしたその人は少女のようにも見えました。

なかなかこの方の様になりたいと思える人物には巡り会えませんが、私もフジコさん位の年齢に
なったら、こんな風に自然体で空気のようにスッと立ってみたいなぁ。
驕ることも、卑屈になることもなく、ただあるがままの自分でいる。

でもそれって、たくさんの涙とそれを乗り越えた自信がなくてはできないことなのかもしれません。


仕事で横浜に行った時、ある画廊でたまたま見つけたフジコさんのリトグラフ。
女性が抱いている猫がうちの猫に似ているのも気に入って購入しました。

玄関の壁にあるフジコさんの絵は、外から帰った私たち家族をいつも優しく迎えてくれています。




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