2012年2月19日日曜日

no.2 a censer

今日は冬晴れの清々しい1日。寒いけど。
でも私はなんだか、凍てつく様なこんな季節が大好きなんだなー。
寒い時にわざわざ寒い土地に行くのも好き。
NYの地団駄踏むような凍った夜とか、ロンドンのキンキンに冷えた朝の小道とか。

何年か前に東大寺の「お水取り」を観に3月の奈良へ一人で出かけたことがありました。
お松明が出る時くらいから、それこそつま先がしびれる位の寒さになる底冷えする奈良。
1200年前から途切れることのない「お水取り」の行事の場にいると、かつてそこに生きた人々の姿が時空を超えてすぐ隣にある様な気がしてきます。

そんな冬の旅の想い出に、奈良町にほど近い骨董店で購入した鳳凰のお香炉。
それからずっと私のデスクに居てくれて、仕事でくたびれた夜にその輪郭を指でなぞったり
しています。


時間を経てきた物たちが愛おしいのは、いろんな人達のいろんな想いを受け止めて
「ただひたむきにそこに在る」からなのかもしれません。


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