2016年5月28日土曜日

no.940 Gil scamp at kagurazaka

お友達に誘われて夕方から神楽坂に出かけてきました。
イル・スカンピ。ヴェネツィア料理のお店。
店名のスカンピ。和名はアカザ海老。甘みがあって肉質も柔らかく、大人気の高級食材。

まずはスパークリングの白と。キリッとね。
このお店はオーガニックのワインのみ。そして生産者と直にお取り引きして、良質のワイン
だけを取りそろえているとのこと。


冷菜の盛り合わせとともに。


で、季節もの。白アスパラのグリルが出てきたところで。


これ白ワインなんだってー。ロゼじゃないの。オレンジ色に近い赤。きれい。


でもって。これがスカンピ。私たちのお席をケアしてくださった中野さん。爽やか〜!


半身をボイルして頂いて、ちょっとレモンを絞り。いただきまーす♡


ちょっとずつワインの深みを上げていきます。つぎはミディアム・ボディ。


今日のお勧め。締めにイカスミのリゾット。ウニがのってるの。


最後はね〜。フルボディで〜。いっちゃいました〜。徐々に濃厚になる感じが二重丸〜。


昔は考えられなかった。食後のチーズ。これが。おいすぃのー。やめられないよぉー。


スタッフは皆さん、お若い方ばかり。でも、すごく博識でよくお勉強されていて、何を聞い
ても応えてくれる。
年に何回かヴェネチア研修に全員で行かれるんだそうです。そこでのお写真もブックレット
で見せて頂きました。
息子もこんな爽やかな青年になってくれたらなー。なんて。


わたしはと言えば。
つまりお料理一皿ごとにワインを変えて味わってみたってことでして。飲み過ぎだ(笑)

でもって今日は静岡にいます。


2016年5月26日木曜日

no.939 hamaguri-do

牡鹿半島。なにやら奥深いところ。
今日中に戻らなければならないし、相変わらず計画性のある旅じゃないから、ゆっくり見る
には全然時間が足りず。
今度は泊まりがけでじっくりと訪れてみたい場所です。

最後はサン・ファン館から更に半島へ足をのばし、はまぐり浜と呼ばれている海岸へ。
お目当ては冊子に載っていたカフェ「はまぐり堂」です。


波の音と。うぐいすの声。聞こえてくるのはただそれだけ。
自然と一体となったカフェの看板を見逃したら、所在地まったくわからず(笑)
教えて頂いた階段を登り、古い民家の引き戸を開けると。


なんと!ひとでいっぱい。大人気のカフェなんですね〜。
古い家は呼吸しているから、開け放した窓から涼しい海風が入り居心地抜群。
スタッフは皆さんお若くて、テキパキと仕事をこなされててほんと気持ちがいい。
地元のお子ちゃま連れも観光客も、まるで自分の家のようにくつろいでます。
ランチをオーダーしたかったのですが、午後の遅い時間、すでに売り切れ。残念。
汗がひいてきたので、爽やかな香り付けがされた温かいお煎茶とベリーのパウンドケーキ
を注文しました。


古道具やアンティーク家具に囲まれた店内はひんやりとしていて、置いてある本を読んだり、
ぼんやりと考え事をしたり、ただただ鶯の声に耳を傾けたり。贅沢な時間です。

お隣には古道具/骨董のお店「高見」もあります。帰りに覗いてみました。
牡鹿半島と言われるだけに野生の鹿が多く生息しているんだそう。なので鹿革の細工物や角
のオブジェ、なんとも可愛いぬいぐるみがお出迎え。


海に面したガラス戸をすべて開け放したオープンな空間。そろそろ太陽が西に傾き始めてき
ました。初めての、いろんな景色を見た暑い一日の終わり。


今回の思いつきの小旅行では、地方都市、地方の一地区という概念をくつがえされたなぁ。
大きな災いで全てをさらわれたあと、あたらしい生活形態と文化がしっかりと芽吹いてきて
るんですね〜。20代、30代の人達が都市部から移住してきて、新たなコミュニティーが
できている。復活。再生。そしてメタモルフォゼス。

「いろんな生き方があるよ。すべては無限大。」
浜へと続く道のむらさきの花の群生が、風に揺れながらそう話しかけてきます。


凪いだ海。はまぐり浜。かもめ。


帰りの山道をドライブしながら見つけたツリーハウス。


ここに車を停めて階段を降りると、直接「はまぐり堂」に行けるみたいです。
次回はそうやって行ってみよう。
はまぐり浜(このネーミング。たぶん浜の緩やかな海岸線がハマグリの貝殻の優しい曲線に
似ているからだろうな。)の全景が徐々に見えてくるのはなんだか素敵かも!

あっ。帰りは登り道か…(汗)


2016年5月25日水曜日

no.938 ishino-maki this &that

この日の石巻はもう本当に暑かった〜。日差しはもう真夏です。
30度超えてたんじゃないかなぁ。体感温度。

昭和初期のお煎茶セットを包んでもらって「さぁこれからどうしようかなぁ。お腹は空いて
ないけど朝から何も食べてないし。とりあえず熱中症が怖いから水分補給かな。」と交差点
近くの「Ishinomaki Irori Cafe」カフェへ。

このカフェがモダンなの。しかも無理してないモダン。
再生と革新のための交流の場なんだそうですが、かなり素敵に抜け感のあるアーバンなカフェ
なのです。

カウンターの女の子もいまどきのゆる〜いお洒落感で、しかもハワイのオープン・カフェの
スタッフみたいに可愛くて親しみやすい。
風が通り抜ける開放感いっぱいのカフェでアイスチャイを飲みながら一休み!
ちかくの牡鹿半島のマップやら置いてあった雑誌Discover JapanやTurnsをパラパラと見ながら
の午後の時間です。
ここはオアフ島か?と思わず錯覚してしまう〜♡
地元のお子ちゃま連れや観光客の若者、外国の方などで店内はかなり賑やかです。

牡鹿半島の冊子「OSHIKA」を読んでいたら、好きな作家、中沢新一のインタビューが。
僕は何故牡鹿に魅せられるのか?
ありきたりの地方再生論ではなく、金華山の修験道復活、もともと東北にある慰霊文化から
見る震災への想い、2017年に開かれるアートフェスへの構想など相変わらずのシャープ
な切り口のインタビューです。好きだなぁ。中沢新一。

その冊子に載っていた牡鹿半島のサン・ファン館に行ってみることにしました。
サン・ファン館とは、1613年に伊達政宗がヨーロッパに派遣した慶長遣欧使節団を記念
して建てられたミュージアム・パーク。
使節団が出港した月浦という浜に、復元船サン・ファン・バウティスタ号を停泊させた緑と
海の青さが美しい公園です。


残念ながら、船内は震災以降の老朽化で見学することは叶いませんでしたが、あの津波にも
耐え、今も威風堂々と誇らしげに太平洋の海原を見渡す復元船バウティスタ号は復興のシン
ボルとして、今まさに未来へと船出していくように見えました。

わたしたちは。大丈夫。なにがあっても。きっと。


no.937 first visit of ishino-maki

仙台からの戻り。1日延泊して車で石巻市に行ってきました。
以前から見たかった昭和初期の建物、もともとは陶芸店だった「観慶丸本店」を訪ねて。

これがその観慶丸本店。遠くからでもすぐそれとわかります。素敵な風情の古風な建物。


2011年の震災で1階は壊滅的被害に遇ってしまい、オーナーの方が石巻市に建物を寄付
されて、今は工事が入っての改装中。ちょっと中を覗いてみました。
広いなぁ。コンサートできるね。


いずれは資料館などになって美しく再デビューすることになるんでしょうね。
良かった。取り壊されないで。
観慶丸本店の創業は嘉永元年(1848年)
創業者が所有していた千石船の名前が店名の由来だとか。


陶器を中心に商いを続けていた観慶丸ですが、六代目の時(昭和5年)に木造三階建ての洋
風建築に立て替え、石巻初の百貨店「かんけい丸」として生まれ変わりました。


夏の様に暑いかんかん照りのこの日、ひとり交差点に佇んでいると在りし日の当時の賑わい
がまざまざと目に浮かんできます。
通りを挟んだお向かいにもこの素敵な建物。
ここはかつての石巻の人々が心躍らせたハイセンスなメインストリートだったんだろうな。


青い青い空に映える陶板タイルをはった外観。屋根はスペイン瓦なんだそう。豪華。
窓枠の配列もお洒落ですね。わたしはこういう西洋風の和風建築がかなり好き。


新進気鋭のオーナーだった六代目須田幸一郎氏は無類の陶器好き。全国各地を自身で歩き
莫大なコレクションを残されていたんだとか。
その時の戦前の豊かな時代の陶器達がお隣に新しく建てられたギャラリーで購入できます。
この可愛いお煎茶セットに一目惚れして買ってきました!


え〜。置くとこないじゃん。と言っていた姉も、お品物を見せたら「おっ。可愛い!いいお
煎茶買ってこなきゃね。」だって(笑)

心と時間に余裕があった時代に作られたものは、それを再び所有する私達の心をも、ほっこ
りと豊かにしてくれますねぇ。


2016年5月23日月曜日

no.936 koudou sho-ten

仙台の終演後のお食事どころの定番「近藤商店」
看板も掲げずに、とある雑居ビルの二階にあるお店なの。何から何まですごく美味しい。
業界関係者からは絶賛されているお店です。仙台の夜は予約できたらいつもここ。

特大サラダからスタート。
適当につまめるものを…とオーダーしておいたら、これと岩のりの素揚げと、とうもろこし
を茹でたものが出されました。まずは今夜のお野菜の鮮度を見ろ的な〜(笑)


お約束の蔵王チーズ。これは「もうひとつおかわり!」となりました。


盛り上がりに盛り上がった3時間半。最終的にワイン6本もあけてしまった。
今宵はボルドー。ちょっとチャレンジしてみたりして。
結局同じボトルを立て続けに4本。


古い思い出話をしたり。くだらない話に大笑いしたり。少し考えさせられる話にしんみりし
てみたり。酔いがゆ〜っくりと回って、なんだか幸せな気分。

ちょっと飲み過ぎちゃったなぁ…。


2016年5月15日日曜日

no.935 nagoya this & that

ツアー初日。名古屋。初夏を思わせる陽気。
身体がついてかないなぁ。しばらくぶりの旅まわりだから。

楽屋にて蓬莱軒の「ひつまぶし」を頂きました。
デリバリーでもこのこだわり。お吸い物に「蓬」の文字入り。うまっ。


初日は無事に終了。
今日はくたびれてるからぁ〜夜の食事はいいかなぁ〜なんて言ってらしたメンバーが、終演
後にいきなり「風来坊行く!」となり(笑)
あたふたと予約して、手羽先の風来坊/若宮店に行ってきました。
すごいひさしぶり。風来坊。


それでもあんまり遅い時間までの飲みにはならず。みんな大人だからね。睡眠大事。
ホテルは名古屋駅上のマリオット。
綺麗だな〜。部屋からの夜景。地震があったら…とは考えないでおこう、とりあえず。


翌朝の出発前にホテルにてすごく珍しい車を発見。
ファセル(Facel)というかつてフランスに存在した高級車メーカーの車。アンティーク。


これはファセルのヴェガという車種。ホイールも車本体と同じ色。お洒落。
家具メーカーでもあったので、木目調パネル、上質なレザーシートなどインテリアは凝りに
凝っていたらしい。
右側のドアミラーがないのは、オプションだったからなんだって。当時の道路事情では必要
なかったのかもしれないですね。
作家のカミュやあのピカソも所有したことで有名だったファセルは1954年に誕生したメ
ーカー。たった10年間の販売期間を経て、その後相次ぐトラブルに見舞われ1964年に
倒産したんだそうです。

お写真中のNo.記載はまずいかなぁと思ったのですが、このお車、すごく有名なアンティーク
カーらしく、ネットにたくさんの画像が載っていたのであえて載せさせて頂きました。
手をかけて気に入った車を長く大事に乗る。素敵。

オーナーの方はいったいどんな方なんだろう?


2016年5月14日土曜日

no.934 yukihiko yasuda

ここのところ夏日が続きますね〜。
いまからこんなんで本番の8月とか…。どうなるんだろう。
秋冬推奨派の私としては、もう日陰でじっとかんかん照りの夏が過ぎ去るのを待つのみ。
まさに「日陰の身」の季節です(笑)

オフだった昨日は一通りの片付けを終えてから、急に思い立って夕方から竹橋の国立近代美
術館「安田靫彦展」に出かけました。
前から行きたい行きたいと思いながら、気がついたら5/15(日)までの開催。
週末は名古屋だから、行くなら昨日しかなかったというわけなのです。
最近の美術館、金曜日は午後8時まで開館してるしね。

義経「いざ、竹橋」/ 頼朝「待ちかねたぞ」
このキャッチコピーいいよねぇ(笑)センスあるなぁ。


そこそこ混んでいましたが、やはり日本画ということもありシンとした森の中のような空間。
落ち着いた日本画の染料の色に囲まれた館内は「静粛」の文字を体現しているかのような香
しい空気が漂っていました。少しく神さびた。

安田靫彦本人も言っていたけれど、絵は描いている絵描き本人の「品格」が顕われるもの。
歴史人物を描くことに卓越した才能を発揮した安田靫彦は、技術的にも学問的にもとことん
まで道を究め、幼少の頃からひたすら絵を描くことに精進した方です。
命がけでひとつのことを成し遂げる。
だから残されたその作品も、時間の経過と共に色褪せていくのではなく、かえって現実の生
活に振り回されている私たち現代人の心を強く打つ。死してなお。その優雅でたおやかな品
格ある筆致で。

ほんの2時間の拝観でしたが、行って良かった。
ひさしぶりに心が洗われるようでした。
図録はちょうどこの日で完売だったので(残念〜!)歴史好きの息子へのお土産は、写真の
義経/頼朝の小さい手帳を購入しました。

そうそう。車で行くか地下鉄で行くか迷った挙げ句に昨日は電車移動にしたのだけど、行き
の地下鉄でなんと小学校/中学校の同級生にばったり遭遇しました。
相手の方の面差しが昔と全然変わっていなかったのですぐ分かりました。あちらは私のこと
がまったく分からなかったみたいでしたが(笑)

こんなことってあるのね〜。


2016年5月12日木曜日

no.933 ebisu aponte

ミュージカル「Violet」を観たあと。
恵比寿ガーデンプレイス近辺のイタリアンレストラン「Aponte」へ行ってきました。


深夜1時までやってるんですって。いいなぁ。都内は。素敵な場所が選び放題で。
息子をひとりでは育てられなかった当時の私は、都内から引き上げて郊外に家を構えたけど、
やっぱり文化度やレストランのクォリティなどは川を超えると何とも残念なことが多く。
だからこうして仕事やプライベートでいろいろと感性が刺激されるのはほんと嬉しい。

前菜。ミョウガと和えたホタルイカとバルサミコソースがポイントの白アスパラガス。


海鮮とタケノコの蒸し物。ワインは赤。フルボディ。くたびれてるから一杯だけね(笑)


今夜のメインはお魚。中高年ですから(笑)


そしてアポンテの看板メニュー。最後はレモンのクリームソースのパスタ。


ドルチェを三種盛り合わせにして頂きました。ピスタチオのプリンが!おいすぃ〜♡


スタッフの方達は皆さん、お若くて。最後はドアの外までお見送りして下さいました。
こういうカジュアルな場やハイソな少し威圧感のある場でも、自然体でゆっくりと自分らし
く楽しめるようになったのは、いろんな経験をさせてもらっての「いま」があるから。

週末は緑多き山に囲まれた別宅に住み、平日は都内で仕事をしながらコージーなマンション
に居を構えて自由気ままに暮らす。
たまには夜遅くまで気の合う人達と美味しいワインを飲んだり、昼間とはひと味違う夜の街
をひとりウォーキングをしたり。
遅くまでやっているカフェで読書やマンウォッチング。
真夜中のブックストアで吟味しながら本を選んだりするのもいいなぁ。

いまのわたしが想像する「漠然とした未来の自画像」です。


no.932 violet

今日からラゾーナ川崎ソルで開催されるミュージカル「Violet」の公開ゲネに、昨晩ご招待を
頂いて行ってきました。
事故で顔と心に深い傷をおった女の子の自己再生の物語。


招いて下さったのは、ゴスペル聖歌隊のシーンでソロをとるお友達の平岡由香ちゃん。
昨年のコーラスオーディションの時に由香ちゃんも応募されて、そこでなんだかすごくシン
パシーを感じ合って仲良くなったの。世代を超えて(笑)


1日3ステージの日もあるんだって。すごい。ミュージカルって…体力勝負なのね。
小劇場ながらも、演者の方達の中にはキラッと光るさすがの方もいらして。有希九美さん。
良かった。かなり。
2時間越えのステージでしたが、早いテンポで急展開する場面あり、ゆっくりしみじみ考え
させられるシーンありでとても面白いお芝居でした。

昔、小学生の頃、土曜日の午後だったかな。
TVでアメリカのキリスト教が母体の番組があって。
牧師さんがすごくエキセントリックにゴスペル隊を煽動して「癒し」や「奇跡」をブラウン
管に映し出すちょっと怪しい番組があったんだけど。
それと同じシーンがお芝居上に出て来たので、遠い遠い昔に見たその番組の様子をまざまざ
と思い出しちゃいました。
もう40年以上の前の記憶。
あれはその頃の社会現象だったのかもね。ベトナム戦争のころ。1960年代の記憶。


no.931 the tour of 2016

土砂降りの雨が降ったり。かんかん照りの夏日みたいだったり。台風並みの突風が吹いたり。
そんな風に気候が安定しないこの5月。2016年のツアーがスタートします。

羽田スタジオでの通しリハーサルからの。


幕張メッセでのゲネプロ。


姫のマイクを盗撮しながら…(笑)


差し入れの天むすを頂いて頑張ります〜。


今週末の名古屋からのスタート。7月半ばまで全国をまわります。