2013年12月30日月曜日

no.576 good morning ! tokyo ♡

青山のホテル。今回は23階。いい眺め。
富士山がすっきりとそびえ立ち、こんなに連峰が近く見える。

澄み切った空が気持ちいい年の瀬の東京です。


明日は大晦日。
紅白のランスルー→リハーサル→紅白本番→カウントダウンライブ…と凝縮した一日。

幸福にも求められる人材でいられること。
幸福にも求められる仕事がこなせる健康な自分であること。
なによりもハードワークを一緒にクリアできる仲間がいること。

今年もこんな幸せな1年の最後を送れることを、本当にありがたく思います。
すべての人にとってハッピーで穏やかな年の瀬でありますように!


2013年12月29日日曜日

no.575 yoshi-nashi-goto

バタバタと年末の時間が過ぎて行きます。
いまは代々木体育館の楽屋。今日からカウントダウンライブが始まります。

イブの日の通しリハーサル恒例、ayu姫のケーキ♡ でかっ!


そして寒い雨の中、これも年末恒例、幕張メッセでのMステ・スペシャル。


そして待ち時間のコストコ探訪。このトイレットペーパーはマストなのだ。


量が多過ぎてどうやってうちに持って帰るの〜?の図。
結局、ガールズはリンツのチョコレートを購入。


コストコのエスカレーターで。



そんなこんなの年末が今年も過ぎて行きます。


2013年12月22日日曜日

no.574 shi-wa-su

師走。
人に「師」と仰がれる人々でさえも自ずと走り回るような繁華な時期。
なんとなく慌ただしい毎日でブログ更新もすっかり間が空いてしまいました。

クリスマスツリーもやっと飾ったー。
昨晩は自宅でお子様が中心のクリスマス会。という名目のお鍋の会(笑)
人をクリスマス会にお招きしておいてツリーが飾ってないのはどうなのぉ〜?という訳
で、今年はようやく飾りましたー!
やっぱり夜にLEDライトが瞬く様子は幻想的で綺麗です。
もったいないからヨーロッパのおうちみたいに年明けまで飾っとくかな、なんて。
まぁ、ただ片づけるのが面倒なだけなんだけど(苦笑)


明日はカウントダウンライブの通しリハーサル。
年末も佳境です。


2013年12月17日火曜日

no.573 steller's sea cow

ロンドンの自然史博物館(Natural History Museum)は地下鉄サウスケンジントン駅からすぐ
の場所にあるミュージアム。
入館は全館無料。さすが大英帝国。
重厚な石造りの建物内に膨大な収集物が整然と陳列されていて、じっくりと見たらとても1日
では回りきれない展示物量です。
恐竜から貝殻まで。
イギリス人のものすごい収集力、分析力、分類力。そして...好奇心と気力。


わたしがここをたまに訪れる理由。

Stealler's Sea Cow(ステラ海牛)
世界で唯一、ここ自然史博物館にだけステラ海牛の骨格が残されています。
それは乳白色の悲しい色を持っていて、生きていた時とおなじように、ただひっそりと館の隅
に在る。
わたしたち人間の愚かな乱獲によって1768年に絶滅した7m〜9mもあるマナティに似た
大型の哺乳類。

最後の一頭の気持ち。
なかまを全て失って海に浮かぶ最後の一頭の気持ち。

そんな遥か昔の忘れてはいけない出来事を、喧噪の中でひとり立ち留って想うために。


2013年12月13日金曜日

no.572 aode-kutani

気にいったものを買う。
なんとなく心魅かれるものを手に入れる。
手元に置いたら、そのモノが居心地いいであろう空間をつくって、ためつすがめつ愛でる。
丁寧に洗い拭き上げて目の前でお香を焚く。
そばを通るたびに何気なく視界に入り。
ドアを開けるたびに、目にとびこんでくる風景を確認する。

埃だらけの古道具屋さんから私が発掘してきたもの。


新しかろうが古かろうが、本物だろうが偽物だろうが。

これが「わたし」
私の目が認識した「わたし自身」のかたち。

まぁ。こんなもんです(笑)


2013年12月9日月曜日

no.571 kundun

息子のバースデーの日。
去年までのプレゼントは玩具やパズル、乗り物などを皆様から頂いていたのですが、さすが
に高学年になったからでしょうか。今年は圧倒的にDVDや書籍を多く頂きました。
私の意向で家にはもともとTV自体がないので、DVDを観る時はいつも専用のPC。
今回プレゼントにモニターを下さった方がいて、やっと自宅でも大きな画面で映画が観れる
ようになりました。

たくさん頂いたDVDの中に「Kundun」とタイトルに書かれたDVDを息子が見つけ。
Kundunってなに?誰がくれたんだっけ?見てみようか?
休日の前の夜にリビングでモニターをオンにしました。

ダライラマ14世。
現在インドでチベット亡命政府の長として、遠く離れていてもチベットの民の精神的な支柱、
心の拠り所として存在するチベット族の統合とアイデンティティの象徴。
何度も何度も生まれ変わり転生をくり返して人々を救済する魂。
Kundunとは、チベットの民が尊敬をこめて呼ぶダライラマ14世の尊称のことでした。
マーティン・スコセッシ監督が撮った、ダライラマ14世の半生。
チベットを侵略した中国からの圧力があり、地元のアメリカでは公開当時に規制がしかれて
公開を制限されていたんだそうです。


戦争。ひとに「心」をなくさせてしまうもの。
私たちは、どうしていつまでもこんな争い方しかできないんだろう?
軽い気持ちで見出したDVDでしたが、深く深く考えこんでしまった夜でした。

それにしても美しい風景。
当初、スコセッシ監督は北インドでの撮影を予定していたようですが、政治的なことで許可
が降りずにチベットに似ているモロッコで撮影されたんだとか。
ポタラ宮殿などは特撮だそうですが、リアルなチベットの風景を彷彿とさせるものでした。

こんな美しい自然の前で、こんな醜い争いを続ける私たち。
本当の意味での「目覚め」はいつになるんだろう。


2013年12月8日日曜日

no.570 tsurugi

石川県の白山比咩神社を訪れ、七五三で大賑わいのなか昇殿参拝を済ませて、ちょっと一息
ついたあと、山の麓にある「鶴来/つるぎ」という町を訪れました。
なんとなく古い街並みに魅かれて、なんとなく車を降りてみたのだけど。
昔は白山宮や金剱宮の門前町でとてもにぎわった町だったとか。
古い看板を掲げたお店がシャッターを閉め、ところどころに空き地。
歩いている人はほとんどいなくて、たまに杖をついたおじいさんやあの乳母車みたいな荷物
入れを転がすおばあさんに出会う。

眠っているような町。

材木屋だった敷地に遊んでいた猫を見つけました。


かつて、たくさんの人が生活した場所。
たくさんの人が言葉をかわし、たくさんの人が行き交った場所。
走り回る子ども。元気なおかみさん。酒のみの恰幅のいいおじさん。真面目な人。面白い人。
やくざな人。あだっぽいお姐さん。骨董品みたいなおじいさん。縫い物をするおばあさん。
猫。犬。喧噪。桜。お祭り。氏神様。雪の夜の暖かい灯。生と死。

そんなすべてを飲みこんで、いまはゆっくりと眠っているような町でした。
鶴来。つるぎ。Tsurugi。鶴が来る町。剣の町。

また行ってみたい。


2013年12月7日土曜日

no.569 taste of autumn

秋が深まってくると、わたしの父母のルーツである会津若松から「身不知柿/みしらずがき」
という美味しい柿が届きます。
子どもの頃から食べ慣れた懐かしい味。
もともと渋柿なので、甘みにねっとり感がなく爽やかな甘み。
焼酎をかけまわして甘みを出すので、送られて来た箱には開封の日にちが指定されていて、
その日にちの前に開けてはダメなの。
ちょっと待ち遠しくなるのも美味しく感じる要因のひとつかな。


名前の由来は、身の程も知らずに大きくなるからとも、あまりの美味しさに身の程もわきま
えずに食べ過ぎてしまうから、とも言われています。
皇室御用達。

そして秋の味をもうひとつ!
先日の福井への旅の途中、お蕎麦屋さんにディスプレイしてあるのを見つけ、その時は晩白
柚(バンペイユ)か、育ちすぎた夏みかんかと思っていた「獅子柚/ししゆず」
別名「鬼柚/おにゆず」とも言われる柑橘類ですが、これが大きいっ!
赤ちゃんの頭くらいあります。
実は柚ではなく文旦の仲間なんだって。


先週の週末、息子の剣道の試合で訪れた千葉県富津市からの帰り、市原のSAでこの獅子柚が
売られているのを見つけました。
お店のおばちゃんに聞いたら、やっぱり大味でそのまま食べるとあまり美味しくないらしく、
ほとんどジャムにするんだそうです。
形もこんななのでオブジェ向き。
いましばらくはお玄関に飾って、それからおもむろにジャムかピールにでもしますか。

秋の味覚。秋の色。


2013年12月5日木曜日

no.568 kawase hasui

川瀬巴水(かわせはすい)という、明治から昭和を生きた浮世絵師/版画家の展覧会に行っ
てきました。
巴水は衰退の一途を辿っていた浮世絵の技術を復刻し、版元、彫り師、刷り師と共同で新た
な浮世絵の流派を生み出した人。
「昭和の広重」とも言われ、海外では非常に評価が高く、北斎や広重と並び称される版画家
なんだそうです。

魂の中にある、いつか見た風景。


雨の降る夜。夏空が広がる海。夜空から切り取ったように見える金色の月。凍る雪の朝。
昔は日本中どこにでも在った情緒ある景色が繊細な木版画で次々と並んでいます。
巴水は一年中旅に出ていて、そこで描いた原画を元に制作に励んだんだとか。
「旅」が仕事。「放浪」が生業(なりわい)。
なんだか憧れる。それはそれで大変なんでしょうけどね。

この展覧会が開かれている千葉市美術館のある建物は、元々は昭和2年に造られた旧川崎銀行
の建物だったとのこと。
外壁の一部と1階のエントランスホール(さや堂ホール)が保存の為に残されていて、ネオ
ルネッサンス様式の雰囲気ある空間を見ることができます。


戦前の建物は、近代化の中にあっても時間と心にゆとりがある時代に丁寧に造られてい
るせいか、身を置くとなんだか心がゆったりとして居心地がいい。
時間を経たものに妙に魅かれる私の性癖は、今後まだまだ加速していきそうな気配(笑)

さて、美術館近くのその場で焙煎してくれるコーヒー屋さんで買ってきたタンザニアの豆
で朝のコーヒーでも淹れますか。
昨日手に入れた川瀬巴水の画集を眺めながら。

今朝は起きれなかったなー。ちょっと自己嫌悪(笑)


2013年12月3日火曜日

no.567 i really enjoyed the meal

福井の美味しいもの便りファイナル!

地元の方に勧められた焼き鳥のチェーン店「秋吉」
福井では有名なお店らしく、昭和34年の創業。
片町という福井市の繁華街にも店舗があったので、ブラブラと出かけてみました。

唯一の繁華街と言う割りには人通り少なし。
なのにお店の扉を開けた途端、すごい熱気!
大きなコの字型のカウンターにギュウギュウ詰めに人が座っています。
ちょっと回転寿しのお店風。
やっとお席をあけてもらって狭い席に座り込むと、店員の方がコの字の内でオーダーを
とって、お寿司屋さんみたいに焼き鳥をカウンターに出していきます。
基本、お皿なし(笑)


隣はひとり焼き鳥のおじさん。
もう一方は不動産関係のかっぷくのいい二人連れ。
カップル、学生同士、同僚と、いろんな組み合わせの人達が楽しそうに会話をしながら、
どんどん焼き鳥とお酒を消費していきます。
店員の方達も若い人ばかりですごく活気がある。
エネルギーないと、このお店は勤まらないだろうなー。


福井、最後のお食事は坂井市の道の駅で地元名物の「花咲牛のステーキ膳」
これが意外にかなりイケましたー!
疲れていたからかな。無性にエネルギー補給したくなり、ひさびさのザ・お肉(笑)
柔らかくてジューシーで、お店の看板メニューだけのことはありました。

福井は何気にちょっと地味な県だけど、食は本当に豊か。
住民の幸せ度が常に上位。そしてここ数年、子供の体力/知力ともに全国一位。

絶対「食の豊かさ」がこの結果を引き出しているんだと思います。


no.566 kurokawa

福井市内にある割烹「くろ川」
何年か前のツアーの時に、キョードー北陸の方にご紹介して頂いて以来のお付き合い。
今回の福井訪問でも楽しみにしていました!
くろ川は月曜日定休なので、わざわざ前日の日曜日に福井に入るように予定をずらしたほど。
大将が選んでさばいて出してくれるお魚は、本当にそれくらい美味しいのです。

まずは福井の日本酒「常山」をオーダーした後にでてきた「矢がら」
体の細い本当に矢の筒みたいなお魚で白身の上品な味がします。
お任せで一番に出てきたということは、これが今日の一押しってこと。うま〜い♡


その後、サワラやなんとブリのお刺身、西京焼と続き、そしてこのカニ!


越前カニのオスは、お高い割に今日は良い物が入らなくて…と大将。
これは北海道のもの。おおぶり。

これは「せいこ丼」
越前カニのメスは、この時期、背中に卵をしょっています。それがセイコ。
それとカニの身、カニ味噌などをご飯にのせてわさび醤油で頂きます。
別名「開高丼」って言うのは戻って来てからネットで知りました。
美食家の開高健が大好きだったそう。美味しいもんね〜♡
1年のうち、漁が解禁となる11月6日から二ヶ月間しか食べれないレアな食べ物。


そして絶対はずさない、お約束の「へしこの水飯」
わたしはこれを頂きに福井まで来たと言っても過言ではない(笑)
へしこは福井名物、鯖のぬか漬け。
これをちょっと齧りながら、紫蘇とゴマをまぶして氷水をかけたご飯を頂きます。
し・あ・わ・せ


地酒を飲み、次々と出される美味しい食材を頂きながら大将とお話しして、地元のお客様の
話に耳を傾けたりTVを観たり。

福井の夜はゆっくりと過ぎていきました。


2013年12月2日月曜日

no.565 mu-hung

よく訪れる西荻窪のお店をひとつご紹介。
新旧と東西がうまい具合にミックスされてほんとに居心地のいい街。西荻窪。
実家の近くで子供を育てるために川を超えて市川という場所に移り住みましたが、本当は
東京の西側の方が馴染みがあるしゆっくり呼吸ができる感じ。
息子が独立して身軽になったら、この街か都心の裏通りの小さい部屋に居を構えて、気ま
まに暮らしたいなぁって思っています。

夢飯(ムーハン)は、西荻窪駅そばの路地にあるシンガポールチキンライスのお店。
先日の善福寺のイベントの帰り道、久しぶりに立ち寄りました。
ここは伊藤蘭さんのお兄様がオーナーのお店なんだとか。
時々、無性にここのチキンライスが食べたくなる(笑)


わたしの好みはフライドチキンライス。
それをジンジャーレモン・中国酢・チリの3つのソースで頂きます。


息子は肉の塊が苦手なので、ステーキはおろか焼肉や鳥の唐揚げなんかも好んでは食べな
いヤツ。
シンガポールに行った時に本場のチキンライスにトライしたかったけど、結局いつも食べ
慣れたチャイニーズになってしまい、まったく無念でありましたー。

ちょっと散歩ついでに古本屋とアンティークショップを覗き、明朝のベーグルとテーブル
に花を買って夢飯でチキンライス。

いいな〜♡


2013年11月29日金曜日

no.564 asakura yoshikage

もの總(すべ)て/変わりゆく/音もなく  
   思索せよ/旅に出よ/ただ一人
      鈴あらば/鈴鳴らせ/りん凛(りん)と (辻井喬)


一乗谷。朝倉義景の墓所近く。内側に。内側に。内側に。
内省することは宇宙を感じること。


2013年11月28日木曜日

no.563 so tasty !

今回の福井への旅は次々と美味しいものに巡り会いました!
坂井市竹田の山の中にある谷口屋の油揚げw/越前おろしそばセット。
この油揚げ「厚揚げでしょ?」っていうくらいに大きいもの。
厚みは3cmくらいはあるかなぁ。
外はカリカリで中はふっくらしてて、私の定食は半分にしてもらいましたが、油揚げ1枚全部
だとものすごいボリュームなの。
地元の方にぜひに!と勧められて永平寺に行く途中に立ち寄りましたが、ほんとにこんな山
の中に?っていう場所にあるんです〜。


TVで紹介されているらしく大人気。
平日のお天気も悪い日だったのに、30分以上待ったかな。
予約もできるそうですが、時間に余裕がある時にまたゆっくりと行ってみたいです。


そして、こちらは初日に行った白山比咩神社近くの草庵。
古民家を移築して営業しているこだわりのお蕎麦屋さんです。
日曜日だということを忘れてて、いつもの通り行ってみたら長蛇の列。
あまり混むことに慣れていないのか、お店の方の手際もいまひとつで随分と待たされました。
東京のタイム感だと我慢できないかもね。


行った時には私がいつも頼む田舎そば。
次回は絶対、限定の粗挽きそば!
もちろん、平日のなんにもない日に行くつもり。

ちなみに「越前蕎麦」という名前の命名は昭和天皇なんだそうです。
越前ご訪問から大分たったあと「あの時食べた越前の蕎麦は美味しかった」とおっしゃられ
たことに端を発するんだそう。
これはツアーの時にいつもお邪魔する福井市内の割烹「くろ川」の大将の受け売りです(笑)


no.562 eihei-ji

家人に頼まれているお線香を買いに、お約束の永平寺へ。
雨の夕暮れの永平寺は初めてです。

いつも晴れた日のお昼間に訪れているせいか、なかなか奥深い深淵な雰囲気に触れることが
できずにいましたが、今回は、なんと言うか「霊気」のようなものが感じられて。
侵しがたい何か。私の様な凡人には計り知れないような重厚感が肌に伝わってきました。


神仏にお参りする時は雨の時がベター。
そして、一番いいのは雪の日、なんだそうです。
余分な人気(ひとけ)がないだけに、気が乱れず本来あるべき状態に周りの環境が整えられ
て、超自然的な存在と交流しやすくなるのかもしれないですね。

永平寺の紋は久我竜胆車紋(こがりんどうくるまもん)
元々、開祖道元禅師の一族、久我氏の紋であったようで、永平寺にはいたるところにこの紋
が見られます。
漢方でよく見かける竜胆ってりんどうのことなんだねー。


法堂(はっとう)と呼ばれるお堂の中では、ご本尊の前で先輩のお坊様が後輩に儀式の教典
の献じ方をご教示している場面にでくわしました。
なんどもなんども、不謹慎かもしれませんが舞踊のように優雅に、でも身体的にはかなり辛
いであろう体勢で教典をささげ持ち、たぶん間近に迫った儀式本番へのリハーサルをされて
いるのでしょう。
墨衣から見える白い衣が、雨の日の夕暮れの薄暗い光の中でほのかに白々と翻る様は何とも
言えず美しかった。


いままでに見たことのなかった古刹、永平寺の一面。
拝観を終え外に出た時には、深い深い夜の静けさの中で川の流れる音がやけに大きく聞こえ、
横なぐりの雨が降る深閑とした晩秋の闇が黒々と広がっていました。


2013年11月27日水曜日

no.561 sho-wa no kurashi

福井滞在記の第二弾!

福井県立歴史博物館へ「染付/大名が愛した魅惑の器」の展示を見に出かけ、実はそんな
に期待していなかったのですが、行ってみたらものすごく面白かった。
もともと民芸チックなざっくりしたものや金襴手のキラキラした薩摩焼的なものは苦手。
流行りに準ずるようですが、やっぱり白磁や藍の青が美しい染付けの器たちが好きです。
重文級の器たちなのでもちろん撮影はできず...。残念。

そして何気に常設展のコーナーに行くと、この「昭和のくらし」のコーナーが!

入り口近くのこのゴミ箱♡ 
ロンドンのカムデンやシンガポールのボートキーにありそうな佇まい。


オート三輪が住まいの中にある町工場や


駄菓子屋。


食堂。おろしそばがたったの30円!


そして「怪傑/白剣士」 すごいっ(笑)


その他、お隣のコーナーには、当時の洗濯機やら玩具やら生活雑貨や日用品がグループごと
に類別され整然と陳列されていて。
あまりの見事さに、ここの学芸員の方とお話してみたくなりました。
季節に沿って効果音も含めた展示内容が変わるんだそう。

面白かった〜。別の季節にも来てみたいな〜♡


no.560 kutani

所用で二泊三日で福井に行ってきました。
いろいろな場所を巡り、いろいろな人達に出会って、いろいろなものをとっても美味しく
頂いてきたので、順繰りと写真をアップしていきたいなぁって思います。

これは昨日の帰路、フライト前に訪れた石川県立九谷焼美術館のカフェ。
今回の滞在時、福井は気圧が安定していなくて晴れたり曇ったり。
時には土砂降りの雨や大風が吹いたりして、めまぐるしくお天気が変化し続けました。
北陸は冬の始まり。
青く沈んだ山々の頂きの上で、鈍色の墨絵の様なグラデーションの雲がいっぱいに広がった
空は、それはそれは綺麗でした。
正しい日本の原風景。


このカフェでわたしが頂いたのは泡立ちコーヒーと栗のロールケーキ。
落ち着いた灯りと九谷の現代作家の作品に囲まれたカフェの窓から見える雨の夕暮れを撮
りたくてレンズを向けてみました。
現代作家の作品があるからかな。
No Photoと書かれてあったのを後になってから気づき...(苦笑)
そしてさすがに九谷焼きのお膝元。
出された器には丁寧に金継ぎがほどこされていました。


古九谷と伊万里のこと。出会った人達とかわした会話のこと。石の庭園跡に吹いていた風
のこと。樹。水。すべてを包んで流れてゆく時間。

少し湿ったこんな空気感は旅の終わりにふさわしい。


2013年11月21日木曜日

no.559 tsu-ke-men

息子の剣道の試合の帰り。
もちろん結果は二本ストレート負け(笑)
選抜で試合にでることが決まったとき「えーっ!ムリ!ボク出たいなんて言ってないし!」
と驚愕の面持ち(笑)
私と姉で「柏武道館(息子の行ってる道場は、全日本チャンピオンを何人も出してるスゴイ
道場なのです)の菅野館長の顔をつぶすような試合をしたらダメだよ!」と脅かすと、
「え〜。じゃあ、ボクを選ばなきゃいいじゃない〜。」
うぅぅぅ〜。やる気あんのか?キミは!!

身体がしっかりしている息子は、防具をつけて構えると、一瞬、かなり強そうに見える。
相手に「えっ。こいつ強そう...。」と警戒されているのが分かりますが、その実、あっけ
なくスコーンと面を取られたりするので、見ているこちらはガックリです。
勉強も、こういったお稽古ごとも、ほんとにスイッチ入るまでが大変な子。
あまりに自分とはタイプが違うので、途方に暮れることもしばしばです。
やる気出すと(まぁ、親の私が見てる限り今までに3回くらいしかないけど)すごいんだけ
どね〜。

で、帰りに大勝軒のつけ麺。


永福の大勝軒とは違うのね。店内に池袋発祥って書いてあった。
麺もスープのタイプも全然違うから関わりはないんでしょう。
お蕎麦でいう長寿庵みたいなもの?
運動した後や労働した後、そして量重視の若者向けのつけ麺でした。
50代にはちょっと塩分多めかな。

まぁ、つけ麺やラーメン、お蕎麦にもいろいろあるように、子供の質にもいろいろあるっ
てことで、花開くのをゆっくり待ちますか(笑)
あたしが生きてるうちに花開く片鱗くらいは見せてよね〜。


no.558 meson vasca

先日、ふらっと入った地元のバスク料理のお店「メソンバスカ」
バスク地方とは、食文化が独自の発達をとげたスペインとフランスの狭間(はざま)にある
地方...という位は知っていたけど、バスク料理なるものを食するのは初めて!
いったいどんなものなんだろう?...と不安に思いながらメニューを見たら、意外とシンプルで
味を想像しやすいものばかり。
スパニッシュオムレツ/チキンのグリル・ローズマリー風味/イカスミのカルドッソ(スペ
イン風雑炊)などなど...。どれも美味しそー♡

でも早い時間に和食系の居酒屋でお刺身などを食べてきてたので、あんまり量は食べれない。
悩みに悩んで、人生初の(大げさな!)バスク料理のメインディッシュは「ソーセージと
ひよこ豆のチリトマト煮」に決まり!
ワインはもちろん赤。それとスペインチーズの盛り合わせ。


これ、本当に美味しかったー!
いまどき若者風に「マジうまっ!」って言った方が喜びが伝わるかな(笑)
チリを主体とした香辛料のピリ辛感とひよこ豆の食感、トマトの酸味が混ざって絶妙な一品!
しっかりとした濃い目のお味でした。

そしてデザートは、ちょっと雰囲気のあるステキな女性スタッフお薦めの「スペイン風フレ
ンチトースト アイス添え」と「クレマカタラーナのアイス」の二品を頼みました。
お薦めだけあり、フレンチトーストは香ばしくて優しい甘さ。
これはリピーター必至です。


バスク地方は、ガストロノミー博物館があるほど、一般庶民の食意識が高い地方だとか。
そこここにあるシードルハウスという田舎風レストランでは、塩タラのオムレツ/直火で
焼いたティーボーン・ステーキ/クルミとマルメロ(カリンの一種)のペーストを添えた
チーズなどが並び、シードル(りんご酒)と共に味わうことができるんだそう。
あぁぁ...行ってみたいようー!

そしてバスクには「チョコ」と呼ばれる男性だけのイートスペースがあるんだって。
チョコなんて可愛い名前でしょう?バスク語で「隅」という意味らしい。
うるさいオカミさん達から逃れて(笑)、男同士で料理を作り、お酒を酌み交わし、大騒ぎ
して楽しむんでしょうね。


2013年11月20日水曜日

no.557 niwa-no-hotel

ちょっと遅いお誕生日のお祝いで、神田三崎町の「庭のホテル」にご招待頂きました。
千代田区にあるこじんまりとした隠れ家的なホテル。
まだ創業して日も浅いのに、ミシュランで星を獲得しているんだって。
ホスピタリティ溢れる居心地の良いホテルでした。
お食事は1階のカジュアルフレンチ「流」で頂きましたが、お料理の味も色彩も小さな中庭の
風景も素敵。
カメラの設定をいじった関係で、アップできるお料理の写真がないのが残念です...。


三崎町は江戸時代、武家屋敷が立ち並ぶお屋敷町だったそうですが、今はそこそこ高いビル
が林立する東京の一般的な街。
でもところどころに昔の名残りの仕舞屋が残っていたり、リノベーションされた建物になん
ともユニークなお店が入っていたり、ロシア語の本の専門店があったりと、ちょっと面白い
街でした。
近くに神保町があるし、足を伸ばせばお茶の水や湯島もあるし。
写真は夜のお散歩時に見つけた昭和初期の建物の「かんだ」と書かれた常夜灯。


翌日のお夕食は、ジモティが集うお店で「へぎそば」


この包丁さばきを駆使した芸術的な「もろきゅう」
しびれる〜♡


いいお酒は熱燗にしないんだってね。風味がとぶから。
日本酒飲まないから知らなかったなー。
なので今夜のお酒はちょっと安価な「吉の川」

今度はスニーカー履いてリュックで身軽に来てみよう。
ひさしぶりに、いまの東京の時空の後ろに見え隠れする「かつてそこに在った街」を探して
みたくなった秋の休日でした。


no.556 autumn colour

神田/神保町。
学生時代からたまに訪れていましたが、先日、久しぶりに足を運んでみました。

ここは明治時代から大正時代に端を発する「古書街」
たくさんの古本屋さんが軒を連ねていて、文化的な香りのする街です。
本にはつきものの、カフェ、レストラン、バーも集まっていて独特の雰囲気。
日本のカルチェラタンって言われていたようです。
まぁ、それはちょっと違うような気もしますが、確かに新宿とか渋谷とか原宿とかとは異な
った人種が生息している街。

学生の頃から古いものが好きだったので、古書店に入った時の古い紙の匂いや、お店に漂う
静寂、売る気があるんだかないんだか周囲1mのひとりの世界に没頭する少しすがれた感じの
店主の雰囲気には、心がストンと居場所を見つけた感じになります。


一誠堂書店。
ウィキで調べたら創業100年以上の老舗だそうです。
神保町と言えば夏目漱石の書籍や哲学書の出版で成功を収めた岩波書店が有名だけど、こん
な老舗もあるんですね〜。
現在の建物は昭和6年の竣工。
1階は和書、2階は洋書中心で、床から天井までびっしりと整列した、本、本、本。
そんな一誠堂書店で秋の色を見つけました。


こちらは善福寺公園でひろってきた秋。

どんどんと秋が深まっていきますね。
大好きな季節。


no.555 zenpuku-ji art festival

11月17日の日曜日。快晴。
息子の第二の故郷、西荻窪の善福寺公園で開かれているアート・フェスティバル。
ここでかっぽれを踊る息子を見に、秋たけなわの公園を訪れました。

武蔵野の風景。



秋の日の ヴィオロンの ためいきの 身にしみて ひたぶるに うら悲し



ご一緒した西荻かっぽれの皆様と。



そして、黄色に黄葉した樹のそばに佇んで、お堀の流れを見つめる少年。


江戸時代の子みたいだね。