2014年1月23日木曜日

no.582 berlin blue

木曜日の午前中は「金継ぎ」のお教室。
月2回、おまけに仕事がある日はお休みするので、腕前はなかなか上がらない。
今日はお休みの方が多かったので、漆作家の久保先生のお宅の1階で静かなお稽古日となり
ました。

久保先生のご近所のお家に、実が鈴なりの檸檬の樹があって私もお裾分けに3つほど頂戴
してきました。
檸檬。梶井基次郎。爽やかないい香り!
リビングのテーブルの上で、ベロ藍の角皿に置いて楽しんでいます。


ベロ藍っていうのは、幕末に輸入された顔料で正式名称は「ベルリン・ブルー」
ベルリンで調合された色なので、ベルリン藍がなまってベロ藍と呼ばれるようになったんだ
そうです。
このはっきりとした藍色が焼き物の世界に出てくるのは、従って江戸末とか明治以降という
ことになるんですね。
ところでこのベロ藍、調べたら平賀源内が初めて巷に紹介し、かの伊藤若冲が絵画に最初に
用いたものなんだとか。
以前はこのケミカルな色がいかにも時代がない感じがして軽んじてしまっていたけど、これ
はこれでモダンでいい色だな〜なんて。

檸檬の鮮やかな黄色にぴったりのお皿は...と探していたら、昔買ったこのベロ藍のお皿が
「それってボクでしょ?」と食器棚の奥で手を挙げてくれました(笑)

穏やかな冬の午後のひととき。


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