2017年8月30日水曜日

no.1119 ise naiguu

熊野から伊勢に入った午後は下宮にお参りし翌日は朝5時起きで内宮に詣でました。
神様にお詣りするときは早朝。そして雨。一番いいのは雪の日って聞いたことがある。
きっと汚れや俗塵にまみれていない清らかな空気が満ち満ちているからでしょうね。
ここ伊勢の内宮には、朝早くから何人もの人がお詣りにいらしています。


五十鈴川を渡ります。宇治橋。身も心も引き締まってきますね。
息子も私も無言。kamisama ni ai ni yuku kara


内宮に向かって歩を進めると。五十鈴川のほとりに出る。ここで手を洗います。禊。
本当はすべての衣を脱いで全身をこの清らかな流れで洗い清めるんでしょうね。
昔の日本は国中がこんな流れに包まれていたんだろうな。水の国。瑞穂の国。


玉砂利を踏む音。水分を含んだ爽やかな空気。森の匂い。
たぶん5歳くらいかなぁ。
樹齢1000年近いこの樹に、小さな女の子が両手を広げて抱きつきながら
「ずっとこのままでいてや〜。いつからここにおるん?いまいくつ?」
と聞いていました。なんて可愛いのー。
この位の子は神様に近いから、きっと樹とも自在にお話しできるんでしょうね。


内宮です。日本の最高峰。天照大神。神話の世界。
下宮、内宮とも鳥居の内は撮影禁止です。もちろん御垣内も。
息子と共に二礼二拍手一礼。いつか。どこかで。これと同じ体験をした気がする。


ゆっくりと。また玉砂利を踏みしめながら戻ります。
さざれ石のような岩を見つけました。籾種石。グランドカバーの緑が綺麗ですね。
江戸時代に楠部村(いまの伊勢市楠部町)の人たちが五十鈴川上流にあったこの巨石を奉納
のために運んできたとのこと。
天明年間といえば飢饉の頃。この石を運搬してきた村人たちはお米ではなく籾を食べながら
大変な思いでこの石を運んできたんだそうです。


これは帰り道にある私の大好きな池。
神様の斎庭。クリスタルのように透き通った水の中で涼やかに泳ぐ美しい鯉たち。
来世には神の斎庭の池の鯉。もし生まれ変われるとしたならば。


わたしは息子が生まれる前から、いろいろな所を旅する機会に恵まれてきました。
自分が興味を持って歩んできた道を、いまは息子と歩いている。
そこで知り得た知識。自身で考えたこと。感じた空気感。
それを息子に伝えるために今まで歩いてきたのかなぁ。私の奥深くにあるDNAの継承。

これまで歩んで来た人生を形容するとしたら...。巡礼。そうだな。その言葉が一番近い。


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