2014年3月31日月曜日

no.610 o-mo-ta-se

先日、知人とお会いする前に「おもたせ」のお菓子を買うため、銀座三越に出かけました。
お目当ては櫻山の「クロワッサンラスク」
TVで紹介されているらしく、午前中に売り切れになってしまうこともあるのだとか。
櫻山は秋田、羽後町にある料亭。
歴史的建造物をそのままに再利用し「OHZAN」というカフェも併設されていて、ここ最近、
話題の場所なんだそうです。
秋田という食材も風土も豊かな場所から発信されているお菓子。
自宅用にも数個、おみやげに買って来ました。


お菓子と言えば、忘れられないのが小学生の時に雑誌編集のお仕事をされていた母のお友達、
鈴木さんのおば様から「おもたせ」で頂いた、スポンジをホワイトチョコレートでコーティ
ングしたケーキ。
中には何か...ホワイトチョコか果物のジャムかが入っていたかなぁ。
春のうららかな日の午後に、食べたことのない美味しさにびっくりしている小学生のわたし。
なんだか微笑ましい♡

なにかの折りに姉とお菓子の話になって、今まで食べた中で一番美味しいケーキということ
で私がこのお菓子のことを話しだしたら
「あっ!わたしもそれが一番だな!あのケーキは例えようもなく美味しかったよね〜!」
何十年もこのケーキについて話した事もなかったのに、お互い昨日のことのように思い出す
なんて、本当にどれだけ美味しかったんでしょう!

長じてから、しばらくぶりでお会いしたおば様に伺ったら、あれは吉祥寺で買ったもので、
もうそのお店は閉店してなくなってしまったんだとのこと。
二度と食べれない、でも一生心に残るケーキ。
どんな人がどういうレシピで作っていたんでしょう?
インテリジェンス漂うかくしゃくとした鈴木さんのおば様もいまは亡く、わたし達の頭の中
でそのケーキは更に美味しさを増していきます。

春の「おもたせ」の記憶。


1 件のコメント:

  1. 一番、美味しいものって何年経っても覚えてるから話したりすると食べたくなってきたりしますよね♡(・_・、)

    返信削除