2016年12月11日日曜日

no.1022 houryu-ji temple

奈良の地は。私にとっては特別な、とっても懐かしい土地なの。
いつの頃からか歴史好きだった私は、大人になってからよく一人で休みを取って奈良を旅し
ていました。当時はレンタカーという選択肢がなかったので電車とバスを乗り継いで。
春も夏も来たことがあったと思うんだけどな。思い出すのはいつも冬。空気まで凍てつく冬。
東博の向かって左裏にある法隆寺宝物館。
明治のはじめ頃、奈良の法隆寺から皇室に献納された御物を中心にした宝物館です。
所蔵する宝物の多くは飛鳥・奈良時代に作られた重要文化財。まさに「たからもの」


エントランス入ってすぐ。このディスプレイ。静粛を形にしたらこんな感じかな。美しい。
廃仏毀釈で放置されかかった御仏(みほとけ)を、皇室に献上することで守り抜いた当時の
法隆寺の僧侶達の機転があってこそ、いま貴重な仏像群をこうして拝見することができる。


夜。灯りを落とし閉館してからのここを想像してみて。こわいだろうな。でも。例えようも
ない美しさ。気配。もしかしたら仏像達が交わす微かなおしゃべりが聞こえるかもしれない。
展示の仏像群の中で私が一番好きな一体。お元気でしたか? ひさしぶり。
相変わらずあどけなくも神々しい。


摩耶夫人と天使。教科書に出てたやつ。二体の天使が「ちょっと待った〜!」的なポーズ。
そんな吹き出しを想像していつも少し笑っちゃう。
ちょうど摩耶夫人の脇から釈迦が誕生する瞬間を捉えたものです。


この天使が一番好き。うちに持って帰りたいなぁ。机に置いて毎日愛玩しちゃいそう。
指で触った時のひんやりとした冷たさも肌の滑らかさも手に取るように思い描ける。


押出仏。薬師寺のご近所の唐招提寺にも、確か小林秀雄が大好きだった押出仏があったはず。


このころの押出仏は表面が摩耗してぼんやりとした輪郭。
落雁のような地肌がなんとも優しく美しいのです。


息子が小さいとき、この宝物館に連れて来たら怖がって入らなかったなぁ。
今は私より詳しいからヘッドフォンで音楽を聴きながら何時間でもこのスペースにいそう(笑)
光背。守っていた本体は失われて所在無さげに展示されています。
またぴったりの仏像に合わせてあげたいな。
博物館に収納されるともうそれは叶わないんでしょうね。


龍のレリーフの鏡。お見事。やっぱり龍アイテムには目がいっちゃう(笑)


くたびれたので一階のカフェでケーキとお茶を。
ここは特別展示がない限りあんまり人が来ないのでいつもゆっくりできるのです。


お隣のお席の外国人のご夫妻はニューヨークからいらした方。
さっき購入した櫟野寺の図録を見ながら垣間聞こえる会話の内容に聞き耳立てたりしてー。
こういうのってすごく楽しい!
旅した場所で知らない人たちの会話に聞き耳をたてるのが私の楽しみの一つです(笑)

さてさて。午後のショートトリップを終え、会計方を頼んでいる友人とビジネスディナーへ。
ひさしぶりの叙々苑です。お肉を頼みすぎたので炭水化物系はパス。


やっぱりここのところ身体が疲れてたんですね〜。
お肉にパワーをもらって帰りの駅の階段はスイスイと軽〜い足取りで登ったわたくしでした。

さぁ!年末まで頑張るぞー!


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