2013年9月27日金曜日

no.531 yayoi kusama

草間彌生。実はかなり好き。
瀬戸内海にある直島、犬島は、ベネッセが運営するアートの島々です。
瀬戸内のおだやかな海に抱かれる草間彌生の作品。

この方の代表作品にいつも登場するドッツ柄は、若い頃、統合失調症による幻覚、幻聴で
悩まされた彼女が身を守るために描き連ねた紋様なのだとか。
耳なし芳一が、悪霊から身を守るために、身体中にお経を書かれたかのごとく。
一見、ポップアートの一作品のように見えるけれど、魂の底から突き動かされた衝動に
よって生まれでた、蚕が糸を紡ぐような「物語」なんだな。このドッツ柄は。
あの独特なアバンギャルドな風貌も、繊細な彼女が世に蔓延する剣の矛先から身を守る為
の手段であったのかもしれない。


草間彌生のパートナーで親友だったジョセフ・コーネル。
立体的なコラージュによる芸術作品は、ちょっと自分のベッドの横に置きたくなる様な可
愛らしいものたちで溢れてる。
きっと、心が広く、ナチュラルで傷つきやすい優しい人だったんだろうな。
彼と草間彌生の昔のモノクロの写真からは、冬の日だまりのように温かな「ぬくもり」が
伝わってきます。
彼が心臓の発作で亡くなってから、草間彌生はたったひとりNYから日本に戻って来ました。


アッサンブラージュの先駆者と言われたジョセフ・コーネルの作品の中にいるメディチ家
の少女は、若いころの草間彌生にとてもよく似ています。


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