2015年6月7日日曜日

no.774 hikone this & that

湖東焼きなるものの存在を知ったのは、いつかの長浜への旅。
黒壁スクエアのアンティークショップで、ずいぶん綺麗な染付けだなぁ、と思わず手にした
のが湖東焼きの小皿でした。
彦根藩の焼き物だった湖東焼きは、直弼公暗殺のあとの職人の離散により、ごく短い期間の
制作だったために品数は少なめ。骨董店では比較的高めのお値段がつきます。
染付けだけではなく赤絵や九谷っぽい色絵もあるようですが、わたしはやっぱり藍の色が美
しい染付けの器に目がいきますねぇ。

その湖東焼きの再興がなされている彦根の「一志郎窯」という所で、絵付けや作陶の体験が
できると聞いて、1日目の夕方に伺ってみました。
気難しそうな芸術家肌のおじさんが出て来たらヤダなぁ、なんて少し不安な面持ちで暖簾を
くぐったのですが、意外なことに応対に出てらしたのはなんと綺麗な若いお嬢さん。
ご自身も作陶を勉強してらっしゃる比嘉さんという方で、お仕事場にちょっと場所を設けて
頂いて湖東焼きの「絵付け」なるものを体験してきました!


高温の窯で焼くと、黒く見える部分が藍になり、ベージュの部分が白い磁器の色になるそう。
初めてだったのに、すごく手のこんだ図柄をサンプルにしてお皿の真ん中に施してしまった
ので、めちゃくちゃ時間がかかってしまいました。
周りに描いた模様は、くたびれたので適当に自分で考えた図柄。緻密さの差があり過ぎ(笑)
約一ヶ月後に作品がうちに届きます。楽しみ〜!

さて、お腹が空いたので、一志郎窯の素敵な陶芸家、比嘉さんにご紹介頂いたお蕎麦屋さん
で腹ごしらえです。
ごぼうの天ぷらの載った冷たいお蕎麦をオーダーしたら。わぉ〜!このボリューム。


お蕎麦は「伊吹そば」と言われる御前蕎麦で、上品な美味しさでした。
参勤交代が行われていた江戸では、あまりに彦根のお蕎麦が美味しいので、彦根の藩邸に江
戸前のお蕎麦を差し上げるのは憚られたらしいですよ。
これはお蕎麦屋さんのメニューに書かれていた口上の受け売り(笑)
伊吹そば。あんまり美味しいのでお土産に買って帰りました。

彦根。また来たいなぁ。今度は歴史好きの息子も連れてくるかな。


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