2016年3月5日土曜日

no.899 botticelli

昨日は六本木ガーデンタワーで16時から結構シリアスな打ち合わせ…のはずだったのです
が、クライアントの方の体調不良で急きょ延期。
うちはど田舎、そして私は立場上遅れる訳にはいかない位置なので、仕事の時は早め早めに
移動することにしています。なので、ご連絡を頂いた時はすでに外。
出かけるつもりで駅に向かっていたので、「そうだ。このまま行きたかったボッティチェリ
展を観に上野に行っちゃおう!」なんて思い立ち。陽気は春だしね〜!風も気持ちいいし!
で、ひさしぶりに上野、東京都美術館へ。

上野っていうのはやっぱり歴史のある古い土地だからなのかな。樹木の合間の空気感が新興
都市とは全然違う。遠くに寛永寺の屋根瓦も見えたりして。


わたしはちょっと意外に思われるんだけど、ルネッサンス期のボッティチェリやフィリッポ・
リッピなんかが昔から好きで。
美しい神話の世界。プリマヴェーラ/春やヴィーナスの誕生。これを見るためだけにフィレ
ンツェに行きたいくらいです。そのうち行くな。たぶん近々。


絵画や工芸品など美術品と呼ばれるものの中には、奇をてらったものやグロテスクなもの、
美しさの欠片もないくらいケバケバしいものなんかがあるでしょう?
現実に生きているこの世の中で、汚らしいもの、穢らわしいもの、見たくもないような出来
事などが氾濫しているのに、何を好きこのんでそんな美術品を作るのかと思う。
身の回りに置くものは、そして願わくはあえて目にするものは「美しいもの」で「自分が居
心地の良いもの」を。そうあるべき。

案の定、美術館内はそれなりに混雑していて。平日だからか、結構、年齢層が高かった。
いつも不思議に思うんだけど、日本人のこの世代のひと達って、絶対、作品のそばに書かれ
ている説明文をまずシゲシゲと読むのね。
肝心の作品から自分が何を受け取るか?がポイントなのに、そんなのあとでカタログ買って
みろよっていう感じ。
私は好みがはっきりしているので、自分の好みではない作品はガンガンとばしていきます。
1600円(割引券使うのかな。そういう人は。だったらもっと安い訳だけど。)払ったん
だから、隅の隅まで見尽くさないと損だと思ってるのかなぁ。
背が低い人や後から来る人たちに配慮もせずに、まるで作品が自分の物かのように陣取って
る親父やオバサン。もうホトホトやんなる。
どんなに素晴らしい作品を前にしても、そういう物差しがかけ離れている人達と空間を共に
するのは、なかなかキツイものがありますよね。

見終わって外に出たらまだ明るかった。日が長くなったなぁ。もう啓蟄だもんね。
美術館前のオブジェ。


小さく写る自分。まぁ…こんなもんです(笑)


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