2013年7月19日金曜日

no.494 ta-chi-ba-na

毎月第一木曜日と第三木曜日の午前中は金継ぎのお稽古。
少しずつ手順も覚えて、昨日で二枚目の継ぎが終わりました。
今回は「金」で継いでみましたが、出来はまだちょっと納得いかず...(苦笑)
こうして幾つも幾つもこなしていくことで、段々と技術がこなれていくんでしょうね。
まだまだだなぁ...。


ところでこの伊万里の図柄は橘(たちばな)
日本古来の柑橘系の樹木として古くは万葉集にもその名が見えます。
一昨年の夏に息子とも訪れた京都御所の紫宸殿の傍らには、右近橘/左近桜(お雛様でも
そうですね!)が植えられ、この樹が桜と共にどれだけ大事にされてきたかが伺えます。

古今和歌集に
  「さつき待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする(読み人しらず)」や

万葉集に
  「橘は実さえ花さえその葉さえ枝に霜降れど弥常葉の樹(聖武天皇)」などがあり

常に青々と繁るその樹の様子から「永遠」を表すお目出度い言葉、若々しさの代名詞とされ
てきたようです。
特に聖武天皇の詠まれた「橘は...」のうたは、天皇が橘の姓を賜った葛城王一族の行く末を
言祝ぐために読まれたとされ、3回続く「さえ」の連呼によって独特のリズムがあり、私は
なんとな〜く好きなのです。


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