2013年3月25日月曜日

no.407 an antiques fair

土曜日、平和島の骨董まつりに出かけました。
骨董に興味を持ち出した30年くらい前に二回ほど行ったことがり、当時はその雰囲気に圧倒
されてしまい...。私も若かったしね。

今回久しぶりに行ってみたら、クセのあるアクが強い骨董屋さんもいないし、見に来ている
人達も普通の感じで、明らかに世代交代したんだなぁ...というのが正直な感想。
全国から骨董屋さんが集まってくるのですが、入ってすぐ新潟の骨董屋さんのおじさんが
奥さんに「最近は面白い客がいなくなったな〜。」と言っているのが聞こえました。
そうだろうね。面白い客も面白い売り手も、もういなくなってしまったのかもしれない。
みんな平均化され、突出している人には、なかなかお目にかかれなくなりました。


でも一通り見て回ると、昔の雰囲気を充分残している取っ付きにくい不機嫌なおやじや、
18世紀の古着を着た白髪のおじさんや、草間弥生みたいなド迫力のおばさんも、少数ながら
生存していることを発見しました(笑)
心に「闇」を抱えているような、ちょっとすがれた雰囲気のある人達。
骨董市は売り物の骨董もさることながら、集まっている人達のマン・ウォッチングが醍醐味
のひとつ。

今回は、昔のクセのある骨董屋からは考えられない、爽やかで誠実な若手の人達が台頭して
きているのを感じました。
値段設定にも良識があり、あまりふっかけない。
そして服装もディスプレイもセンスがあってお洒落。
自分も気に入っているからあんまり売りたくないけど、そんなに気に入ったのならお譲り
しましょう。店舗は持たないんですよ、お金がかかるから。あっ、それはなかなか良い物
ですが、ここに欠けがあってジャストその値段でならお持ち頂けます。飽きがきたら買い
取りしますので、ぜひご連絡くださいね。と、PCで作った自分の名刺を差し出す...的な。


そんな風情のニューエイジな若者から、金継ぎのお教材用に購入した、小さめの芙蓉手の
鳥図柄のお皿二枚と、朝鮮銀行のお偉いさんのおうちから出たという蝶づくしの変わり皿。

以前だったらすごく無理してでも買ったアンティーク・ロレックス(プラチナだって!)や、
非の打ち所のない完璧な初期伊万里のお皿も、全く欲しくならない自分に、かえって驚いて
しまった一日でした。


0 件のコメント:

コメントを投稿