2012年7月3日火曜日

空海入寂の日の21日に、神仏とこの世の人々を繋ぐ縁日として、毎月「弘法市」が立つ東寺。
骨董品、アンティークから古着、ガラクタから盆栽まで、境内には所狭しと露天が並びます。
暮れの21日は「終い弘法/シマイコウボウ」と言って、いつもより更にたくさんのお店が並び、
年末の凍るように冷たい空気の中、多くの人が訪れてとても活気があるそうです。
残念ながら私は「終い弘法」には行ったことはありませんが、たまたま京都滞在の日に21日が
含まれると、必ず顔を出すようにしています。

夏の暑い日に訪れたとき。
毛氈に骨董品を並べたある露天で藤田嗣治の絵を見つけました。
お店の方曰く、さる京都の大学教授宅から出たそうで、言い値は35万円。
少女が猫を抱いているもので、藤田がよく題材に使った愛らしい構図。
とても状態は良さそうでしたが、お散歩がてら気楽な気持ちで訪れた市です。
さすがにサインや落款などの有無を調べたり、真偽に疑問を持ってのお店の人との料金交渉を
考えると、とても買う気にはなれない金額だった(笑)

先日、藤田のサインがある、キャンパスに描かれた「mademoiselle/マドモアゼル」という絵を
オークションで落札しました。
描かれている繊細な線とアンニュイな女性の雰囲気が気に入って購入。
当然、真偽はわからず、価格も安値の落札。
でも模写だとしても、なかなかの人が描いたものだと思う。
肉筆の線描の確かさや繊細さは、別に藤田の名前が冠になくとも十分な存在感です。
そうそう。これも京都のさる旧家から出たものだとか...(笑)

昨日、手元に届いたので、気に入った額装に整えたらブログにアップしますね!


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