2012年3月8日木曜日

no.21 o-kouchi-yama

仕事で福岡に行った後に数日お休みを頂いて、熊本や天草、伊万里焼のふる里、大川内山などを車でひとり、廻ったことがありました。
大川内山は山々に抱かれた静かな山里で窯元がたくさんあり、たぶん建物の規制があるのでしょう。大型スーパーやパチンコ屋などのあざとい看板はひとつもなく、眠っているような町でした。


友達に勧められて訪ねた光山窯は、大川内山でも奥の方に入り、ゆるやかな坂道を上ってすぐの
平屋の民家。
縁側続きの日本間に何点かの焼き物がディスプレーしてありましたが、なにしろ普通のお宅。
躊躇していると可愛い5才位の女の子が「入っていいですよ〜!」と声をかけてくれました(笑)

1675年の鍋島藩による大川内山設立からの古い窯。普通の民家に見えたおうちも、壁を剥がすと
300年前の土壁だそうで、文化財保護法で立て直しはできないのだとか。
おうちの前の樹齢500年位の銀杏の樹は、鍋島焼きの古い図柄、窯元一覧図にも描かれている樹
なんだそうです。
不便なことも多いのでしょうが、深い歴史とともに暮らせるのは...なんて幸せなこと!

鍋島青磁の、なだらかな曲線もゆかしいお香炉を購入しました。
穏やかな大川内山の風景を想い出しながら、寝室で時々お香を焚いています。


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